2016年8月7日日曜日

福島原発事故が起きた翌々年、2013年10月26日から10月31日の「阿智胡地亭の非日乗」の記事

2013年10月31日(木)
自民党は霞が関の焼け太りを防げるか   河野太郎
2013年10月30日 22:44
公務員制度改革の法案が内閣官房から出てきた。

はっきり言って骨抜きだ。

2009年に当時の自民党政権が提出した法案と比べても、内閣人事局への機能移管が不完全だし、国家戦略スタッフもなくなった。

2009年法案には書かれていた総理主導の公募制度と数値目標もなくなった。

さらに、自民党が野党時代に提出した幹部公務員法案に規定していた幹部公務員の降格制度も極めて限定的なものに戻された。

つまり、2009年当時に霞が関が嫌がっていたものが全部なくなってしまった。

しかし、最悪なのが「官民交流制度を拡大します」という、厚さ1センチの要綱・法案・新旧対照表の中に隠された毒薬だ。

官民交流というのは、現役出向と同じで、もともとは若い官僚を民間企業に出していろいろと勉強させるための制度だ。

それが民主党政権になって、天下りの代替策となった。

若い官僚ではなく肩たたき寸前の官僚を民間に出し、一時は役所に戻ってくるが辞めた後、そこに舞い戻って就職するという天下りもどきだ。

今回の公務員制度改革の中に官民交流法の一部改正なるものが紛れ込み、この新「天下り」を拡大しようという条文が盛り込まれている。
公務員制度改革の法案に、官民交流の拡大が盛り込まれているという情報を得て、29日の午後五時に党本部の望月行革推進本部長の部屋に内閣官房を呼ぶ。

説明はしどろもどろ。

しかし..

ここで法案を修正していると、この短い臨時国会での審議に間に合わなくなる。そうなると喜ぶのは反対派と人事院だ。ここは涙をのんでこの法案でやるしかない、という声が上がる。

しかし、内閣委員会には、この法案以外に国家戦略特区法案もかけられる。特区法案をこの臨時国会で通さなければ、いよいよ三本目の矢が危なくなる。だからここで公務員制度改革法案を出しても、審議できない可能性が高い。だから焦らず、まともな公務員制度改革をやるべきだ。

が、このなんちゃって法案にさえ自民党の参議院の中では反対が強い現状では、これでやるしかないという判断が下される。

30日の午後2時、行革推進本部と内閣部会の合同会議に、厚さ1センチの要綱・法案・新旧対照表が提出され、内閣官房が自分に都合の良い説明を10分ほどしたところで議論になり、3時前に法案の承認が求められる。

現在の自民党の事前審査では、法案をきちんと読んで問題点をあぶりだすことができない。結局、法案に霞が関が潜り込ませたいろいろなトリックがそのまま通ってしまう。

延々と受け継がれた法案審査の自民党方式は、事実上、東京電力している、いや、破綻している。この法案審査わずか一時間という形骸化された事前審査のおかげで国会の審議も形骸化され、霞が関の焼け太りを政治が防ぐことができない。

国会改革と同時に、与党の法案審査も改革し、国会で真の議論が行われるようにしなければならないし、国会の採決で、議員一人一人の賛否が記録されるようにしなければならない。

引用元

官僚国家日本が変わることはなさそう。

彼らの悪知恵に勝てる日本人はいないから。

議員達も党議拘束でボス連の指示による自分自身の投票ロボット化に、もう長く抵抗していない。

官僚のボスと与党のボスの談合で国の祀りごとが決まる国を民主主義国家とはいえない。

経済規模が世界第2位の国家は共産党一党独裁国家。
その隣りの世界第3位の国家は官僚と議員の談合独裁国家。

 どこが違うんやろ??

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汚染水流してなにがあかんねん!

懲りない原子力ムラ 海もタンク、じゃんじゃん汚染水流すべき、何があかんねん?

一部引用・・

聞いたのは、某電力会社の社員。あの電事連にもいた
経験がある。

「だいたい、日本は騒ぎすぎですよ。アメリカやフランスは
海上で原爆、水爆の実験をやっているじゃないですか。

それで、海はどうしようもなく汚染されたのか。

まったくそうではない。この程度(イチエフ)の汚染水を海に流してもまったく問題はない」

高濃度の放射性物質を含む水が「この程度」というのが
原子力ムラの認識。

全文はこちら
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「福島原発事故収束をどうするか シニアの出番」  福島原発行動隊HPから。
平井吉夫氏の問題提起「福島原発事故収束をどうするか シニアの出番」 投稿日: 2013年10月29日

―― 第26回院内集会(10月24日)における問題提起 ――

理事 平井吉夫

1986年のチェルノブイリ原発事故。初期出動の消火と封じ込めの作業で多くの人員が被曝の犠牲になった。被曝の危険を知らされず、防護服なしで消火に当たった消防士。ヘリからホウ酸入りの砂嚢5000トンを手で投下した兵士。水蒸気爆発を防ぐため下層水槽に潜水して排水を試みた原発職員。瓦礫処理と解体に従事した作業員(リクヴィダートル)。

実際の死者数はわからない。膨大な数と思われるが、公式には30数名。災厄の拡大を阻止するための決死隊であった。記念碑もある。英雄的犠牲。

この言葉は福島原発事故の際も使われた。事故直後の3月16日、ワシントンで米国務次官補カート・キャンベルが藤崎一郎駐米大使を執務室に呼びつけ、「日本政府の全力を挙げた対応」を求め、「数百人の英雄的犠牲hiroic sacrificeが必要になる」と述べた。

極秘公電を受けた菅直人首相は自衛隊の出動を命じる。ヘリ放水による冷却作戦、原発上空30メートル、毎時247シーベルトの髙線量、その間に爆発もあった。

被ばくを考慮して短時間、成果なし。蝉のションベンと揶揄されたが、ヘリ搭乗員は決死の覚悟で出動した。

自衛隊はまさしく決死の行動も考えていた。陸幕長の腹案。「いざという時には」空挺部隊が核分裂を防ぐホウ酸をかかえて原発の上に降下する作戦。実戦部隊の隊長はこれを聞いて「特攻もあるのか」と言った。
自衛隊出動の命令権者である菅元首相が、雑誌『現代思想』(青土社)今年の3月号に掲載された小熊英二さん(社会学者、慶応大学教授)との長い対談で、事故直後の様子を語っている。話の中心は、福島原発従業員の「撤退」めぐる官邸と東電のやりとりと、苦衷の決断にかんすること。それを受けて小熊英二さんはこう述べている。

「原発というのは、最悪の場合には誰かに死んでもらう命令を出さなければならないものであり、日本にはその仕組みがない、ということは指摘しておいていいことだと思います。

原発を維持するなら、死ぬ可能性がある命令に従う技術者集団をどこかに作らないと、制度的および倫理的な欠陥、情緒論ではなくロジカルな意味での倫理的な欠陥があることになります」「そういう集団を政府のどこかの管轄で作るのか。誰がやるのか」

続きはこちら

日本人が抱える重くかつ最重要の課題。

それを避けている本社在東京の大手全国紙。このことを論議すると核発電所を持つことの最大の問題に焦点が行く。

原子力ムラとしてはほおかぶりしたい議題だから、御用新聞もないことにしている。

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被爆人形、16年に撤去へ 資料館の展示、広島市長   共同通信
原爆資料館(広島市中区)の全面改修に伴い、被爆当時の悲惨な状況を再現した人形の撤去を広島市が計画している問題で、松井一実市長は31日の記者会見で、「当初計画から考えは変わっていない」と述べ、2016年3月末に展示を終了し、撤去する意向をあらためて示した。

 改修工事は本年度中に始め、18年度に完成する予定で、16年3月末で人形のある本館はいったん閉鎖、人形も撤去する計画。

2013/10/31 12:25

この記事だけは何故撤去するのかに一切触れていない。
共同通信でも触れることが出来ないどこかの圧力だろうか?

しかし16年3月末までにはまだ時間はある。

あの人形は影響をおもんばかってか、そんなに直接的とは思えない展示になっている。


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 小泉元首相と読売新聞の論争が面白い。
 。小泉氏の「原発ゼロ」発言に対し読売新聞は社説で「あまりにも楽観的であり、無責任」と批判。小泉氏は今日の読売新聞の「視点」でその社説に反論している。

   私はもちろん「原発ゼロ」は実現することが今に生きる世代の義務であり、十分可能と考えている。小泉氏も同様だ。

  読売新聞はかつての社主であった正力氏当時から一貫して原発推進。3・11福島原発事故があった後も、事故前と同じ論調。原発事故のリスクが国をも破滅させることから目を背けている。

  楽観的なのは原発事故のリスクの大きさや使用済み燃料の後世に残す禍根の大きさを過小評価している読売新聞であることは明らか。

引用元


小泉元総理へ

 菅直人

 小泉発言が波紋を広げている。今日の朝日新聞朝刊によれば、社民党党首の吉田氏との会談で、小泉氏は「自分は初めは原発推進できたが、原発事故が起き、勉強して考え直してみると、原発を続けることが無責任だとの思いに至った」と話したとある

。多くの常識ある人々も同じように思っている。特に使用済み核燃料が後世の子や孫の世代に禍根を残すことを重視して原発を止めるべきだというのも、多くの人々、特に女性の共感するところだ。

 私自身も3・11福島原発事故までは、安全性に注意しながら原発は活用するという立場だった。福島原発事故を体験した後、考えを180度変え、世界から原発をなくすべきと考えて行動している。

  常識ある人ならば当然考える「脱原発」に今なお強く抵抗している人がいるのはなぜだろうか。ほとんどの政治家の「子孫のためによい世界を残したい」というが、その同じ人が原発維持・推進を言うのはなぜか。

  従来、原発反対を超え高に叫ぶ人は「変わり種」というレッテルを張られ、学界、政界、マスコミなどの主流から外されてきた。今も山本太郎氏がドラマ番組から干されている。こうした社会的雰囲気を意図的に作ってきたのが原子力ムラだ。

  若い政治家にとって、「変わり種」というレッテルを張られ、主流から外されることは避けたいという気持ちが働くのは私自身の経験からもよくわかる。小泉氏は自民党内で「変わり種」と言われ続けながら、総理になった珍しい存在だ。

ぜひ小泉氏には、自民党の中に「変わり種」と呼ばれようとも、国民の常識に沿って「原発ゼロ」を主張する議員を増やしてほしい。私は私の立場で、草の根からの原発ゼロの声を国政に反映させる道を拡大するため努力していきたい。

引用元
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違憲判断出たのに… 婚外子規定の削除 自民保守派が抵抗 東京新聞
2013年10月25日 朝刊

自民党の保守系有志議員が二十四日、結婚していない男女間の子(婚外子)の遺産相続分を、法律上の夫婦の子(嫡出子)の半分とする民法規定を違憲とした最高裁決定に関する勉強会を国会内で開いた。違憲判断を受けた法改正について、拙速な党内手続きに反対する方針を決め、来週にも家族制度の在り方を考える議員連盟を設立することも確認した。

政府が目指す今国会中の民法改正は波乱含みとなっている。

 勉強会には、西川京子文部科学副大臣や木原稔防衛政務官ら約二十人が出席した。民法改正に関し「家族制度が壊れる」「正妻の子と愛人の子を同じ扱いにしていいのか」との異論が噴出した。

 自民党は、憲法改正草案に「家族の尊重」を明記した経緯があり、勉強会に参加した若手議員は「保守政党として家族を重視する姿勢を打ち出すべきだ」と強調した。

 一方、自民党の高市早苗政調会長は二十四日夜のBS11番組で「日本の家族観に合った規定だと思っていたので、ものすごく悔しいが、最高裁で違憲判断が出た以上、政府は民法を改正する責務がある」と述べ、早期改正が必要との認識を示した。

 自民党は二十五日に法務部会を開催し、民法改正案を議論する。部会幹部は「了承を取り付ける時期はまだ決められない」としている。

 最高裁大法廷は九月、民法規定を「法の下の平等を定めた憲法に反する」と判断した。政府はこの規定を削除する法改正を急いでいる。

 早期改正を求める公明党幹部は自民党内の議論について「時代遅れだ。生まれた時点で不平等な扱いを受けるのはおかしい」と指摘した。
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遠隔操作ウイルス事件の片山容疑者はいまだに拘留されている
プレスクラブ (2013年10月25日)
遠隔操作ウイルス事件続報
「検察は片山氏の単独犯行かどうか分からないと言った」


片山被告弁護団会見

 遠隔操作ウイルス事件で起訴、勾留中の片山祐輔氏の弁護団が10月25日第6回公判前整理手続きを受けて記者会見を行い、依然として片山氏の犯人性の証拠を提出しない検察側の姿勢を批判した。

 佐藤博史弁護士は、この日検察側は一部で片山氏の携帯電話から(江の島の猫)の写真が復元されたと報道されたことについてそのような証拠は存在しないことが検察側から明示されたと語った。

 佐藤氏はまた、検察側が今回の事件が片山氏の単独の犯行か複数犯によるものかは分からないと主張していることも明らかにした。

引用元
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秘密保護法の真意は公安権限の拡大にある   インタビュー
インタビューズ (2013年10月24日)

インタビュー:清水勉氏(弁護士・日弁連秘密保全法制対策本部事務局長)

 10月25日、閣議決定され、国会の提出された特定秘密保護法案については国民の知る権利への侵害などが問題視されている。

政府は、国の安全保障を守るためには、一定の秘密権限は不可欠だと言うが、日弁連で秘密保全法制対策本部の事務局長を務める清水勉弁護士は、そもそもこの法案の真の目的は政府の公式説明とは別のところにあると指摘する。

 警察の裏金問題などに詳しい清水氏は、今回の特定秘密保護法の真意は、政府の公安権限の拡大にあると言う。その理由はこうだ。

 秘密保護法では、防衛、外交、スパイ活動、テロの4分野に関連した情報が秘密指定の対象になると定められているが、そもそも現行の法制度の下でも防衛と外交の分野では政府は情報を秘密にする権限を持っている。

つまり、今回の法制化で政府が新たに手にする権限は、スパイ活動やテロに関連した公安情報を秘密にする権限なのだと、清水氏は言うのだ。

 国会に提出された法案の問題点とそこから見えてくる政府の隠れた意図などを、ジャーナリストの神保哲生が清水弁護士に聞いた。

引用元
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外部チエックなく、定義は前線の警察官が決める「秘密保護法案」
秘密保護法案 「定義」、行政裁量で 外部チェックのすべなく

http://mainichi.jp/select/news/20130914mog00m010001000c.html

「秘密」の内容を、厳罰を設けてまで秘密にするものかどうかのチェック機能はない。

米国では大統領が安全保障などに関する機密を指定する。だが、機密の指定と解除、さらに内容をチェックする仕組みが明確になっている。米国立公文書館にある情報保全監察局が適切な機密指定かどうかを見極める責務を負い、局長には機密の解除請求権が与えられている。

これに対して、今回の特定秘密保護法案では、防衛相や外相、警察庁長官らが指定し、解除の必要性も行政機関に委ねられている。外部チェックが想定されていないのだ。


この法案の最大の問題点はここでしょうね。

この仕組みの下では、行政側が、秘密にしたいものを秘密に指定し、それに対する様々なアクセスを「厳罰」という威嚇により遮断することになり、アクセスの中には、取材など正当なものも多々含まれますが、

一網打尽にブロックすることになって、国民による行政の持つ情報へのアクセスが阻まれるという、情報公開の流れに逆行する、秘密主義へと大きく舵を切ることになってしまいます。

取材の自由を尊重する、といった規定を盛り込んでも、単なるお題目に終わる可能性が高く、違法性、著しい不当性を持つ取材のみ処罰する、といった規定を設けても、どこまで行けば違法なのか、著しく不当なのか、大きな曖昧さがあり、正当な取材、情報に対するアクセスへ、大きな萎縮的効果を与える可能性が高いでしょう。

そもそも、「取材」とそうでないものとの線引きも、現在のように、例えば個人のブロガーが様々な情報収集をしてブログにアップするような時代においては明確には区別しがたく、区別できないままでの強権的なブロック、遮断は、大きな禍根を残すことになってしまいます。

密を出すべきでない側の、内部者に対する徹底した秘密保持対策や、必要かつ合理的な処罰規定があれば、それにくわえて、外部者へのことさらな処罰、それも厳罰が、そういった重大な問題を抱えてまで必要とは考えられませんし、考えるべきではないと思います。

日本を、戦前、戦中のような、怯えながらの生活を強いられる、暗い、陰うつな国にしてはいけない、ということを、広く国民は認識しなければならないでしょう。


引用元

特定秘密保護法案の全文 16:26

http://www.asahi.com/articles/TKY201310250345.html

今日の朝日朝刊に全文が出ていて、ウェブ上でも出ていたので、目を通してみました。特に「罰則」に注目したのですが、かなり危険なものがあると感じましたね。

年内中に、前に児童ポルノ関係でやったように、議員会館内で講演をする予定(あくまで予定)になっているで、網羅的な検討はそこで行うとして、いくつか気付いた点を挙げておきます。

第二十四条 
第二十二条第一項又は前条第一項に規定する行為の遂行を共謀し、教唆し、又は煽動した者は、五年以下の懲役に処する。

2 第二十二条第二項に規定する行為の遂行を共謀し、教唆し、又は煽動した者は、三年以下の懲役に処する。

ここで、「共謀」罪が出てきて驚きましたが、共謀罪の危険性については、

暴力団やテロリスト集団の犯罪対策 「共謀罪」創設法案 通常国会に再提出へ政府
http://d.hatena.ne.jp/yjochi/20130924#1380010450
やそこで引用した過去のエントリーでも繰り返し述べてきた通りで、共謀、というものを広く捉えることで、投網をかけるように、「特定秘密」にアクセスしようとする(アクセスする側にはそのような特定秘密かどうかはわかりませんから恒常的に疑心暗鬼に陥ることも避けられません)様々な人々が、共謀の嫌疑を受け、逮捕、勾留されたり家宅捜索を受ける、ということが頻発する恐れがあるでしょう。中には起訴される人が出てくる可能性がありますが、現在の裁判実務における共謀の認定は、

暴走する(?)「共謀」概念
http://d.hatena.ne.jp/yjochi/20060423#1145799880

でもコメントしたように、かなりの緩さがありますから、推認、推認と詰められて有罪、となってしまう可能性も、起訴されれば大きく出てくるでしょう。

共謀段階で捉えて一網打尽にしようという公安警察による監視、内偵といったことも、より広がる可能性が高く、そのような監視社会化へとつながる危険性もはらんでいると思います。

上記のように、「煽動罪」も新設されようとしていますが、これは、教唆罪のように、ある程度特定された人に犯罪遂行を決意させるような行為でなくても、例えば、インターネット上で不特定多数に対し、「国民の利益を損ねる行政機関の情報は広く公開して世に問うべきだ」「内部告発して国民の真の利益を図るべきだ」と呼びかけるような行為が煽動と評価される可能性があります。

国民の表現の自由へ与える影響、萎縮的効果には軽視できないものがありそうです。

公明党が、入れさせたと自慢している

(この法律の解釈適用)
第二十一条
この法律の適用に当たっては、これを拡張して解釈して、国民の基本的人権を不当に侵害するようなことがあってはならず、国民の知る権利の保障に資する報道又は取材の自由に十分に配慮しなければならない。

2 出版又は報道の業務に従事する者の取材行為については、専ら公益を図る目的を有し、かつ、法令違反又は著しく不当な方法によるものと認められない限りは、これを正当な業務による行為とするものとする。

ですが、基本的人権云々という箇所は、よくある、ありふれた表現で、これがあるから実効的な何かがあった、という話は聞いたことがありませんし、「十分に配慮」というのも、捜査機関が「十分に配慮しました」と言えば、配慮していなくてもそれで終わってしまう、その程度のものでしかなく、気休めにもならないでしょう。

「出版又は報道の業務に従事する者の取材行為」に限定する方法論にも、そもそも問題があります。業務として行っていなくても、ブロガーなど、不特定多数に事実を伝えようとする人は増えてていて、そういった人々を排除することが妥当とは思われません。

法令違反」というのも、例えば、午後5時以降は部外者立入禁止とされる役所に午後5時以降入って取材する行為は建造物侵入罪に該当するから法令違反になってしまうのか(国策捜査の対象にされればそうなりそうですが)、「著しく」不当な方法、という、その著しさはどうやって認定するのか、どこで線引きするのか、極めて曖昧模糊としたものがあります。

ざっと見ただけでも、こういった点に気がつくくらいですから、このまま成立したら、大変なことになりかねないと強く懸念されます。

引用元
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特定秘密保護法案は「戦争のできる日本」への第一歩   by 伊藤力司

集団的自衛権で日米軍事同盟の実行目指す安倍内閣

伊藤力司 (ジャーナリスト)

 7月の参議院選挙で国会のねじれを解消した安倍晋三首相は、オバマ米大統領の要求に応えて「戦争のできる日本」を実現するための第一歩として、特定秘密保護法案と国家安全保障会議(日本版NSC)設置法案の2法案を、今度の臨時国会で採択させようと、強引な国会運営を策動している。

これは67年間にわたって日本に定着してきた平和憲法を掘り崩そうとする恐ろしい陰謀である。

安倍首相は、集団的自衛権の発動は憲法9条に反しないと考える、いわゆる“有識者”を集めた私的懇談会「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会」(安保法制懇、座長柳井俊二元駐米大使)を再スタートさせ、同様な見解を持つ小松一郎前駐仏大使を内閣法制局長官に任命するという人事を発動した。

これは国民の過半数が反対する9条改憲をスキップし、集団的自衛権は違憲ではないとする強引な憲法解釈によって、自衛隊を米軍の補完戦力として「地球の裏側」まで派遣することを辞さないという姿勢を示すものだ。

秘密保護法案は1980年代に、時の中曽根政権が意図した「スパイ防止法案」が当時の広範な反対運動によって廃案になって以来、ほぼ30年ぶりに装いを変えて再登場した危険極まりない代物である。

これは日米軍事同盟を実行させようと躍起になっているアメリカからの強い圧力を受けて、今度こそ「決められる政治」をやって見せようとする安倍政権が、オバマ政権に忠誠を示して見せるテストケースである。

続きはこちら
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2013年10月30日(水)
アンパンマンに見た夢 ~やなせたかしが残したもの~  今日のクローズアップ現代
2013年10月30日(水)放送

出演者中村 圭子 さん

 子どもたちを夢中にし続けてきたヒーロー「アンパンマン」の作者、やなせたかしさんが94歳で亡くなった。絵本の累計出版部数は6800万部、88年からアニメ化され2千ものキャラクターを生み出したアンパンマンは、まさに「国民的ヒーロー」だ。

困っている人に自分の顔を食べさせるという特異なヒーローが生まれた背景には、やなせさん自身の戦争体験に裏打ちされた「正義」への信念があった。

長い下積みを経て、57歳で花開いた苦労人でもあったやなせさんが、最後の瞬間までこだわり続けた「正義」と「生きる希望」。詩人としての側面にも光をあてながら、未発表資料と証言で知られざる最晩年の姿に迫る。
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東電社長 作業員不足認める 規制委員長と面談 東京新聞
2013年10月29日 朝刊

 単純ミスによるトラブルが続く東京電力福島第一原発の現場環境の改善に向け、原子力規制委員会の田中俊一委員長と東電の広瀬直己社長が二十八日、初めて面談した。東電側が作業員確保が難しくなっていることを率直に認めるなどいくつか前進はあったが、面談が本当に改善のきっかけになるのかどうかはまだ分からない。 (岸本拓也、片山夏子)

 これまで東電は、福島第一の作業員は基本的に足りていると強調してきた。東電社員も退職者が増え、下請け作業員も長引く収束作業で、被ばく線量が増え、原発を離れる人が増えてきたのに、ずっと「足りている」を繰り返してきた。

 この日、広瀬氏は一転して「作業員の確保が非常に困難になっている」と認めた。敷地全体の放射線量をもっと下げ、全面マスクなしに過ごせる場所や休憩場所も充実させることなどを約束した。

 ただ、作業員が集まらない理由は、線量だけでなく、コスト削減で作業員の待遇が悪化していることも大きな原因だ。広瀬氏は、東電全体で社員を福島第一に回し、人員を確保する対策も明らかにしたが、下請け作業員を含めた長期的な人材確保、待遇改善に向けた具体論までは話し合わなかったようだ。

 一方、規制委にとって、面談のもう一つの大きな目的は、福島第一の収束もままならぬ東電が、果たして柏崎刈羽原発(新潟県)をきちんと運用する能力があるかどうかを確かめることだったはず。

 しかし、再稼働問題について「話は出なかった」(広瀬氏)というばかりで、密室の場で、どういう話になったのかははっきりしない。同席した規制委事務局の池田克彦長官は「まず福島第一をどう改善するか、結果で示してほしい。それを見て考える」と述べるにとどめた。

 今後、福島第一の現場の環境改善をどうチェックし、どう判断されれば柏崎刈羽の審査を進めるのか。両トップの面談からはうかがい知れなかった。
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安倍首相の元家庭教師もNHK経営委員に任命
NHK経営委員に“お友達”ズラリ 安倍政権の露骨すぎる言論介入

2013年10月28日  日刊ゲンダイ 掲載

NHKの松本会長もアングリだ

「皆サマ」から「安倍サマ」のNHKにする気なのか。安倍政権が示したNHK経営委員の人事案には、首相の“お友達”がズラリ。

経営委はNHKの最高意思決定機関で、会長の任命権など強い権限を持つ。来年1月に任期が切れる会長人事をにらみ、日本最大の放送機関を「安倍カラー」に染めようとする狙いはミエミエだ。

秘密保護法案で国民の「知る権利」や「報道の自由」を奪おうとする中、安倍のさらなる露骨な言論介入は民主主義への挑戦である。

<なぜ傍観しタレ流しているのか、この国の大新聞>


 NHKの経営委員は国会同意人事だ。衆参両院に提出された新任委員の顔ぶれは、JT顧問の本田勝彦氏(71)、哲学者の長谷川三千子氏(67)、小説家の百田尚樹氏(57)、海陽中等教育学校長の中島尚正氏(72)の4人。安倍とは全員親密な仲で、思想的にも極めて近い。よくもまあ、これだけ偏った考えの持ち主を集めたものだ。

「本田氏は安倍支援の保守系財界人の集まり『四季の会』のメンバー。東大生の頃に小学3、4年生だった安倍氏の家庭教師を務めた。

東大卒後に当時の日本専売公社に入社し、00年にJT初の生え抜き社長となり、06年まで務めました」(経済ジャーナリスト)

 長谷川氏は「オンナは子を産み育てよ」がモットーで、少子化を口実に家父長制の復権を公然と唱える保守論客だ。

 百田氏は「永遠の0」や「海賊とよばれた男」のベストセラー作家で、安倍も作品の愛読者のひとり。「探偵!ナイトスクープ」の構成作家という経歴から、単なる「おもろいオッチャン」と思ったら大間違い。いわゆる「自虐史観」を一貫して批判し、ある月刊誌で「安倍政権の最も大きな政策課題は憲法改正と軍隊創設」と言い切ったバリバリの軍国主義者だ。

 中島氏が校長を務める「海陽学園」は次世代のリーダー育成を掲げる全寮制の中高一貫校。副理事長を務めるJR東海の葛西敬之会長は、本田氏と同じ「四季の会」の一員だ。葛西氏は財界きっての原発推進論者で、NHKの松本正之会長に不満タラタラだという。

「『アイツは国益に反する放送をしてけしからん』とボロクソに言っている、と雑誌に書かれました。松本会長はJR東海の元副会長で、葛西氏自身が3年前にNHKに送り込んだ。脱原発に転じた小泉元首相が『NHKが震災後に放送した海外ドキュメンタリーを見たのがきっかけ』と発言したのも、元部下への不満に火をつけた。

中島氏は、葛西氏の意向に従った“松本降ろし”の刺客でしょう」(財界関係者)

 恐ろしいのは、これだけ保守色の強い面々がNHKの首根っこを掴んだことだ。会長選任には経営委員12人のうち9人の同意が必要だ。新任4人が反対すれば「拒否権」が発動される。

 安倍やその取り巻きの意に沿わない会長は、簡単に葬られてしまう。

「つまり、安倍首相や偏った思想の“お友達”が、NHKトップの人事を左右し、公然と公共放送を乗っ取ろうとしているのです。狙いはひとつ。放送法第1条に定められた『不偏不党』の原則をかなぐり捨て、NHKの報道姿勢を権力の思うがままに操ること。

安倍色に染まった会長の下で、原発推進の一大キャンペーンや、反中反韓の偏向報道だって始まりかねません。

戦中の大本営発表を想起させる言論封殺の危機なのに、大手メディアの追及は鈍すぎます。民主主義の基盤である『言論の自由』を抹消する動きを、絶対に許してはいけません」(元NHK政治部記者で元椙山女学園大教授の川崎泰資氏)

安倍ファッショは、すでに始まっている。
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「議論尽くすべき」と苦言 特定秘密保護法案で河野洋平元衆院議長 神奈川新聞
2013年10月30日

インタビューに答える河野洋平元衆院議長=29日午後、都内の事務所

 河野洋平元衆院議長は29日、神奈川新聞社の取材に応じ、政府が国会に提出した特定秘密保護法案について「われわれが思っている以上に、はるかにさまざまな立場、体験から不安を持つ人が多い。

そのことをきちんと考え、慎重に議論すべきだ」と述べ、今臨時国会での成立にこだわらずに議論を尽くすべきだとの考えを示した。安倍政権の安全保障政策の進め方に対しても苦言を呈した。

 政府・与党は同法案の今国会での成立を目指しているが、機密を漏らした公務員らへの罰則強化を盛り込んでおり、国の情報統制強化につながるとの指摘が出ている。

 村山内閣や小渕内閣で外相を務めた経験を持つ河野元議長は、同法案への賛否について「審議が進んでいない」として留保した。その上で、「外国との間で極めて重要な情報として聞かされるものはある。それはそれなりに守る方法はある」と述べた。

 安倍政権の安全保障政策については「日米安保関係は戦後何十年も議論を積み上げ、国民の理解と一緒に進んできた。そこから前のめりに飛んでいくと、国民の意識から離れる」と指摘。

 政府の有識者会議が、外交・安全保障戦略の指針となる「国家安全保障戦略」や集団的自衛権の行使容認をめぐる法的基盤について議論を重ねていることに関しては、「委員の選び方が恣意(しい)的。

その結論と称して自分の目標を導く手法で、国会審議をジャンプすることになりかねない。国会の手順を経ないで大きな国策が変更されることはあってはならない」と苦言を呈した。
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福島原発の今日のニュース   地元新聞から。
将来的確保は不透明 第一原発廃炉の人員

福島民報

 東京電力の相沢善吾副社長は28日、東電福島第一原発の廃炉作業に向けた人員確保について、「2年、3年先など現在の仕事の延長線上では見通しがついているが、中長期的には非常に心配」とし、将来的な作業員の確保が不透明であるという認識を示した。同日、楢葉町の東電福島復興本社で開かれた定例記者会見で述べた。

 相沢副社長は、東京五輪関連や景気回復などで、今後、国内で作業員の需要が高まる可能性について触れ、「きつい現場で働く人材をいかに確保するかを考えなければならない」などと述べた。

 作業員確保のための手当の割り増しについては「現時点では考えていないが、今後検討するべき課題の一つ」とした。

2013/10/29 11:31

5、6号機廃炉の可能性 福島第1
河北新報

 東京電力の石崎芳行副社長(福島本社代表)は29日、福島第1原発の汚染水対策として、5、6号機の地下に汚染水を移送する検討をしていることを明らかにした。

専門家は「原子炉建屋の地下全体に移送するとすれば、原発として使えなくなる」と、廃炉を前提とした発言ではないかと受け止めている。

 石崎副社長は福島県庁で記者会見し、「あり得ないくらいの大雨まで想定し、5、6号機の地下が使えないか、幅広い対策を検討している」と話した。

廃炉自体については「検討中」と述べるにとどめた。

 京大原子炉実験所の小出裕章助教は「原子炉建屋やタービン建屋は地下でつながり、一度、汚染水を入れれば再稼働できない」と指摘している。移送先を地下の圧力抑制室「サプレッションチェンバー」に限れば廃炉は回避できるが、受け入れ容量は限定的だという。

 5、6号機の廃炉をめぐっては、安倍晋三首相が9月、「事故対処に集中するために廃炉を決定してほしい」と東電に要請し、広瀬直己社長が「年内に判断する」と回答していた。

 5、6号機は東日本大震災発生時は定期検査中で、6号機の非常用電源で燃料の冷却を続け、事故を免れた。現在は運転を停止している。事故を起こした1~4号機は廃炉が決まっている。

2013年10月30日水曜日

倒壊家屋の撤去始まる 浪江の避難指示解除準備区域
福島民報

 浪江町の避難指示解除準備区域で28日、東日本大震災で倒壊した家屋の撤去作業が始まった。双葉郡の避難区域では初めて。

 住民の一時帰宅の安全確保や帰還に向けた準備を進めるのが目的で、環境省は、町内で災害廃棄物の仮置き場や仮設処理施設の設置が決まったことなどから着手した。震災で全壊、大規模半壊した町内の建物は同省が確認しているだけで49棟ある。このうち、道路をふさぐなど危険性が高い民家5棟の撤去工事を町内の建設業者に発注した。

 初日は権現堂、幾世橋両地区の計2棟で作業した。権現堂の倒壊家屋の中には家族の思い出の品が残されており、約10人の作業員がバールなどを使い手作業で崩れた壁などを解体していた。

町内でガソリンスタンドを営む第5区行政区長の叶経道(つねみち)さん(52)は「ようやくの一歩。さらに下水道工事などインフラ整備を早急に進めてほしい」と話していた。

 撤去作業は1棟1週間ほどで終える。撤去した廃材は建設業者の管理地で保管する。同省によると、町内の災害廃棄物は17万8000トン、片付けごみは3万8000トンを見込んでいる。

2013/10/29 11:10

モデル除染開始 双葉の帰還困難区域で
福島民報

 環境省は28日、双葉町の帰還困難区域でモデル除染を開始した。初日は双葉厚生病院で作業員約50人が除草や建物壁面の拭き取り作業などを行った。

 対象地域は双葉厚生病院一帯の4・2ヘクタールと、ふたば幼稚園などの2・6ヘクタール。建物や道路、生活圏から20メートル以内の森林を除染する。

 年間積算線量が50ミリシーベルトを超える帰還困難区域のモデル除染は、浪江町内でも行われている。環境省は両町の線量低減の結果を年内にまとめ、高線量地域における効果的な除染法の確立を目指す。
2013/10/29 11:00 カテゴリー

双葉町で始まった除染作業(環境省提供)
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原発廃炉時代へ、県が先手 国、事業者に「もの申す」 福井新聞
(2013年10月30日午前7時03分)

 福井県が全国の原発立地自治体に先駆けて「廃炉・新電源対策室」を設置した。県内の商業用原発は高経年化(老朽化)が進み、いずれ廃炉時代に突入する。廃炉作業の安全性を確保し、廃炉ビジネスの可能性を探るべく国内外の知見を集め課題を整理するのが目的。

ただ、古い原発を新しいものに置き換えるリプレースや新電源の開発も業務に入っており、原子力政策全般にわたって国に提言する”てこ”にするのがもう一つの狙いとみられる。

 ■■進む老朽化

 県内の商業用原発は13基のうち8基が運転開始から30年を超えている。35年超で数えると6基、このうち40年超は3基ある。改正原子炉等規制法で新たに定められた運転年数は「原則40年」。最長20年の延長も可能だが、「特別点検」を行い原子力規制委員会の審査をクリアしなければならない。

 40年を超えているのは日本原電敦賀1号機と関西電力美浜1、2号機。格納容器が小さい敦賀1号機は、東京電力福島第1原発1号機と同型で、冷却システムも全く同じ。2016年までの運転しか予定していないこともあり、再稼働する可能性は極めて低い。

 関電は安全審査を規制委に申請している大飯3、4号機と高浜3、4号機の再稼働に全力を挙げており、他のプラントまで手が回らないのが現状。特に運転40年前後の美浜1、2号機や高浜1、2号機の申請は後回しになる公算が大きく、いつ再稼働できるか見通しは全く立っていない。

 比較的新しくても敦賀2号機のように直下の破砕帯が活断層と認定されたり、新規制基準を満たすことができなければ廃炉に追い込まれる可能性が出てくる。県は「特定の原発の廃炉を見越してはいない」としているが、電力会社がいつ廃炉を判断しても対応できる体制を整え始めたとも受け取れる。

 ■■複雑な方程式

 県は1977年に原子力安全対策課を新設。専門部署を自治体がつくるのは全国初で、事業者を厳しく監視し国への提言も行ってきた。廃炉関連の対策室をいち早く立ち上げたのも「国や事業者にもの申すには最先端の知見の収集を今やっておかないといけない」(櫻本宏安全環境部長)と考えるからだ。

 エネルギーバランスの重要性をたびたび強調する西川知事は「廃炉問題や新しい電源をどうするかという国の議論がなかなか見えない。情報を収集、研究しエネルギー政策に反映されるよういろんな提案をしていく」と説明。廃炉とリプレースや新増設はセットで考えるよう示唆している。

 リプレースなどに対する国の方針は再稼働の行方にも影響する。年数が古い美浜原発は再稼働のハードルが高く、地元ではより安全性の高い新型炉の建設を求める声もある。リプレースが認められるのなら、古い原発の再稼働を断念し、後継炉を建設する判断もあり得るということだ。

 美浜町を地盤に持つ吉田伊三郎県議は「リプレースするには将来的なエネルギーの位置付けを明確にすることが必要。原子力の比率を一定程度保つなら、新しい場所への建設は難しく、リプレースが現実的な案になってくる」と指摘する。

 再稼働にリプレースや新増設の方向性が絡むことも予想され、関電のある幹部は「国が原発を何基動かすのかを含めて複雑な方程式」と語る。電力各社は、年内に取りまとめられるエネルギー基本計画で示される方針を注視しながら対応していく構えだ。
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県の工事入札に落札者がいない  岩手県は困っている
入札不調、震災後最大 4~9月の岩手県発注工事
河北新報

 岩手県がことし4~9月に発注した工事705件のうち113件で入札不調が発生したことが29日、県の復興本部員会議で報告された。

入札不調の発生割合は16%で、東日本大震災以降の同期比で最大となった。災害公営住宅の整備工事で不調が目立つほか、防潮堤工事など大規模工事でも不調が出始めている。

 県建設技術振興課によると、4~9月発注の工事の入札不調の割合は2011年度4%、12年度8%だった。本年度は人手や資材の不足に加え、企業が11、12年度に受注した工事が完了していないために新たな工事を受注できず、入札不調が発生しやすくなっている。

 今後は7、8月の大雨被害に伴う復旧工事の発注が内陸で本格化するため、沿岸でさらに入札不調が増える可能性もあるという。

 県は工事の主任技術者の配置基準を緩和するなど、入札不調の解消に努めている。被災地の企業と被災地以外の企業で構成する「復興JV(共同企業体)制度」を、被災地以外の企業同士でJVを組めるように変更することも検討している。

2013年10月30日水曜日
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政府・与党:福島「全員帰還」断念…困難区域「移住を」    毎日新聞    
 政府・与党が検討している福島復興加速化案の全容が29日、分かった。年間積算放射線量が50ミリシーベルト超の「帰還困難区域」について、帰還まで長期の時間がかかることを明確にした上で、移住先で住宅を確保できるよう賠償金を手厚くする。

政府が事実上、「帰還できない」との見通しを示し、移住による生活再建を促すことにつなげる。避難した被災者の「全員帰還」を原則としていた対策を、大きく転換させることになる。

 東京電力福島第1原発事故の被災地の避難区域は、線量に応じて、帰還困難区域(対象住民2.5万人)▽居住制限区域(2.3万人)▽避難指示解除準備区域(3.3万人)--に分類される。

政府・与党は、これらの地域ごとに、帰還までどれだけの時間がかかるかの見通しを示すことを検討。

特に、帰還困難区域は長期になりそうで、これらの区域の住民には、何年後にどの程度の放射線量になりそうか、今後何年間は帰宅が難しいか、といった見通しを政府が明確に示し、住民の判断材料にしてもらう。移住による生活再建も新たに選択肢として示す。

 同時に、困難地域以外に除染などの資金を集中させ、早期帰還を後押しする。早期帰還ができる区域は、除染とインフラ復旧に全力をあげ、病院の診療再開や商業施設の整備など生活再開の基盤も整える。

 東電による賠償額の引き上げも検討する。東電は現在、住んでいた住宅の価値を基に住宅の賠償金を算出しているが、新居購入には足りないケースが多い。

このため、新居を確保できる水準に賠償額を引き上げるほか、賠償の終了時期(終期)を決めると同時に一括で支払って生活資金の確保につなげたり、賠償総額の見通しを示したりすることで、自立を促す。

 一方、除染で出た汚染土などを保管する中間貯蔵施設は「費用の確保を含め国が万全を期す」として1兆円規模の建設費に国費を投入する。

財源については「復興財源は使わず、エネルギー施策の中で追加的・安定的な財源確保に努める」とし、電気料金に上乗せされている電源開発促進税を軸に検討する。事故処理費用を東電に負担させるとしてきた方針の転換となり、議論を呼びそうだ。
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フィギュアスケーター、ジョニー・ウィアーと糸井重里の対談 英語版もあり。
夢を見るのが生きていく方法

ジョニーはゲイであることをカミングアウトした。

一部引用・・

ジョニー

前のオリンピックからふり返ると、
いろんなことに挑戦しては失敗し、
そこからなにかを学んでは、
また挑戦して失敗するというような感じで。

それは、競技でもそうだし、
競技以外の私生活についてもそうだし。

でも、そうやって経験を重ねていくのはいいことだし、
そもそも失敗できる余地があるというのは、
とっても恵まれてると思う。

全文はこちら
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経営者は本気でホテルのレストラン経営をしていたのだろうか?  阪神阪急ホテルズ。
郷原信郎  2013年10月26日

阪急阪神ホテルズ問題、「自爆」を招いた会社側の「無神経

結語引用

しかし、ホテル、レストランにおける料理の提供は、単なる「食品の販売」ではなく、施設の雰囲気、シェフやソムリエ、給仕接客態度、料理の味・外観なども含めて客に満足を与える総合的な商品・サービスである。同じ阪急阪神ホテルズが経営する施設であっても、一つひとつに個性があり、客との関係、メニューの作り方も異なるはずだ。

メニュー表示と食材に関して問題を把握したのであれば、個々の施設ごとに、事例ごとに、事実関係と問題の大きさの程度を調査・確認し、個別の実態に適合した丁寧な措置をとるべきだったのではなかろうか。

それを、一般的な食料品の製造・販売をめぐる問題のようにとらえ、「大企業のコンプライアンスの論理」で画一的に取扱い「表示と異なる食材の使用」として事実を公表し、代金を返金する措置をとった。

そのような阪急阪神ホテルズという企業のコンプライアンスの「無神経さ」が、危機を拡大させた最大の原因と言えるではなかろうか。

全文はこちら
 
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非正規教員増加で教育に影響     NHKWEB特集
10月21日 20時20分

牛田正史記者・松井裕子記者

一部引用・・

今、教育現場が直面している新たな課題が、臨時採用、つまり非正規雇用の教員の増加です。

全国の公立の小中学校で、今年度、6万3000人余りに上り、自治体によっては6人に1人を占めていることが文部科学省のまとめで分かりました。

十分な研修を受けられないまま、担任に就くケースも出ていて、教育の質の確保が課題となっています。

社会部の牛田正史記者と松井裕子記者が報告します。

増加する“臨時採用教員”

教員には3つの雇用形態があります。
▽正規採用のほか、▽臨時採用と▽非常勤講師です。
臨時採用は、出産や病気で休職する教員に代わって働く人で、原則1年未満の雇用が前提です。

退職者などを即戦力として雇用することを想定していて、正規採用と同じように担任も受け持ちます。

非常勤講師は、短時間勤務で音楽など一部の教科だけを教えます。
臨時採用と非常勤講師、いわゆる非正規教員は年々増えていて、中でも文部科学省は臨時採用の教員の増加に問題があるとみています。

平成17年度から全国の公立の小中学校の状況を調べているのですが、「臨時採用」の人数は、ことし5月1日時点で6万3695人と8年前の1.3倍に増えていることが分かりました。

全文はこちら
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2013年10月29日(火)
憲法は国民が権力者に対して命令するもの。学校で習わなかったなァ!
雑誌『ちくま』11月号。池上彰。から引用。
 画面クリックで拡大します。

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「福島の崩壊した生活」 ロイター通信の写真レポート
2013-10-22 07:40

東日本大震災の地震と津波は、およそ1万6000人の命を奪い、福島原子力発電所での事故の影響で、約16万人が避難生活を余儀なくされた。

事故から2年が経過したが、警戒域内に自宅がある被災者は、今も月に1回しか帰宅が許されていない。

チェコのiHNed紙は、町の風景や人々を撮影したロイター通信の写真を掲載した。

その中には、立ち入り禁止となった警戒区域に一人留まり、牛50頭、猫2匹、犬、ポニー、ダチョウなどの世話をする松村直登さんの写真がある。

松村さんは、動物たちを最後まで見届けたいと語る。

双葉町の中心街の入り口には、「原子力明るい未来のエネルギー」と書かれた看板が掲げられており、皮肉と悲劇を感じさせる。

写真は、荒廃した被災地や人々の様子を伝えており、強く、そして深く心に訴えかけている。

写真はクリックすると拡大します。

The Voice of Russia[21.10.2013, 14:56]





















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規制委員長、作業環境改善を要請 東電社長と汚染水問題で会談 共同通信
2013/10/28 12:46

 原子力規制委員会の田中俊一委員長は28日、東京電力の広瀬直己社長を呼び、福島第1原発で相次ぐ汚染水漏れへの対応について認識をただした。田中委員長は「極めて憂慮すべき事態だ。徹底的かつ長期的な計画で臨んでほしい」と述べ、作業員の被ばく線量を減らすための除染などを実施するよう要請した。

 広瀬社長は今後の第1原発への対応に、柏崎刈羽原発のほか火力や水力部門も含め全社的に人員を回し、必要なコストも惜しまないと説明した。

 一連の汚染水問題で田中委員長が直接、広瀬社長から話を聞くのは初めて。
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入浴は腸にいい。消毒のし過ぎは皮膚常在菌を殺す。
naokinさんのブログから引用。

ここ4年間で一度しか風邪をひいていない。

ほかにないからこれがぼくの唯一の自慢である。実をいえばそれまで年に2回は風邪をひいていた。すぐにこじらせ、高熱や咳に悩まされていた。それがひかなくなったのだから、自分でもびっくりである。

かといって4年前に比べ、急にウイルスやストレスがなくなったわけじゃない。だとすればなにか理由があるに違いない。タバコをやめたから? バナナを毎日摂っているから? いまだにWiiFitをやっているから・・?

あとで専門家に聞いて知ったのだけど、毎日欠かさず入浴をしていたのが良かったようだ。

入浴の効果はここでいうまでもないけれど、意外と腸に良いらしい。

一日一回、温かいお湯につかり体温を上げてやることで、腸の働きを高め、免疫力がアップするんだそうだ。同時にがん細胞が成長するのも防ぐともいう。さすがに腸は意識してなかったけれど、侮れないですね。


それから、これは意識してやっていたことなんだけど、ぼくは石鹸で手を洗ったり、うがい薬でうがいをしていない。除菌だの殺菌だのといった液剤も極力避けている。

石鹸は朝晩のシャワーの時にするくらいで、外出先から戻ったり食事の前の手洗いは流水だけ、うがいはタダの水でじゅうぶんである。

皮膚常在菌というのがある。

ばい菌やウイルスから身を守ってくれている菌のことで、皮膚の脂肪を食べて生きている。脂肪を食べ、皮膚に脂肪酸の膜を張ってくれている。これが弱酸性に保ち、バリアの役目を果たす。

病原菌が皮膚で繁殖するのを防いでくれる。薬用石鹸やうがい薬はこの皮膚常在菌まで殺してしまうのだ。そのことで病原菌に対して無抵抗になり、ウイルスが感染するなど、悪い菌を繁殖させることになる。

日本はやたらと除菌シートだの殺菌スプレーなどが巷にあふれるが、これがかえって免疫をそいでいるかもしれない。

入浴健康法の一つに40度の温度の風呂に20分間、本を読むなどして入ると体幹から温まり、病気知らずになるというのがあります。

私は最初の10分間手の指回しを湯の中でやり、残りの10分は般若心経を4回称えています。

 また夏は半身浴{腰湯}をやります。臍のちょっと上まで張った40度の湯に、下半身をつけて30分。入る前と入って10分ほどの時に水を飲みます。5分もすると頭から顔から上半身全体に発汗します。
 サウナに行かなくても、もっと効率のいいサウナだと思っています。 

入浴時間は個人差があるので、最初から20分とか30分にすることはありません。少しづつ慣れればいいと思います。また時々はさぼってもいいくらいの方が長続きします。
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投票者の半数の信認がなくても神戸市長になった久元喜造さん
5675票の差で当選


☆自民、公明、民主の相乗りでも票が伸びなかった。

1位当選者が投票総数の過半数を取れない場合は、2者による決選投票という選挙制度が他国にはあるが、もしその制度なら久元さんは神戸市長になっていないだろう。

民意を正確に表すのであれば、決選投票制度を日本でも採用すべきだと思う。

神戸市はこれで戦後68年、そしてまた新たな4年間を元お役人さまが市長を務めることになった。神戸市の患部幹部職員さんたちと神戸市出入りの業者たち、神戸市の旦那衆はさぞ安堵の吐息をついたことだろう。
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北京、中国北部を濃いスモッグが覆う タス通信
29.10.2013, 00:05

北京および中国北部全域は28日、濃いスモッグに覆われた。同国気象庁は、この先3日はスモッグが分散することはないとの予報を出している。

中国北部では大気汚染の最悪のレベルを示す黄色の警戒令が発令されたほか、北京では大気の1立方メートルあたりのスモッグの微粒子の量が342ミリグラムを示した。

これだけの大気汚染数値はかなり危険度が高く、市民らには自宅待機または予防措置をとるよう勧告されている。多くの市民がガーゼのマスクを着用しているほか、より神経を払う市民はカーボン・フィルターつきの産業用マスクをつけている。
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2013年10月28日(月)
「真実に生きられる社会に」 陛下のお言葉.
38歳まで水俣病の認定申請を避けてきたという「語り部の会」会長の緒方正実さん(55)は水俣病で祖父を亡くし、自身や家族が次々と病気で苦しんできた経験を語り、「決して水俣病は終わっていないことを知ってください」と話した。

 これに対し、天皇陛下は「本当にお気持ち、察するに余りあると思っています。やはり真実に生きるということができる社会をみんなで作っていきたいものだと改めて思いました」と話し、「今後の日本が、自分が正しくあることができる社会になっていく、そうなればと思っています」と約1分間にわたってゆっくりと予定外の長い思いを語った(事前に「お言葉」が用意された行事以外で、天皇陛下がこのように時間をかけて思いを口にするのは異例)。

 ◇天皇陛下の感想全文

 どうもありがとうございます。本当にお気持ち、察するに余りあると思っています。

 やはり真実に生きるということができる社会をみんなで作っていきたいものだと改めて思いました。

 本当にさまざまな思いを込めて、この年まで過ごしていらしたということに深く思いを致しています。

今後の日本が、自分が正しくあることができる社会になっていく、そうなればと思っています。

 みながその方に向かって進んでいけることを願っています


 「水俣病は終わっていない。天皇、皇后両陛下も同じように思われるからこそ私たちと懇談されたはずです」と、両陛下と懇談した劇症型の水俣病で父を早くに亡くし、偏見や差別に苦しみ続けた語り部の会副会長の吉永理巳子(りみこ)さん(62)=同市明神町=は言葉に力を込めた。

 また、語り部の会の一人で、母の胎内で水銀に侵された胎児性水俣病患者の前田恵美子さん(59)が、「3歳のころ 急にしゃべれなくなり 歩けなくなった」と、生い立ちや病気を抱えながら生きる日々をつづって作詞した歌「ピンクの花が好き」が披露された。両陛下は地元の音楽家、柏木敏治さん(58)の歌に聴き入り、大きな拍手を送った。前田さんは「私の気持ちは両陛下に伝わったと感じました」と話した。

◇ピンクの花が好き 作詞・前田恵美子◇

 そう私は私らしく生きるだけ そうピンクのきれいな花が好き
 人前で話をするのは苦手だけど でも子供は好きだから 話せるかなと思って語り部になった
 チッソにはこれといった憎しみは無いけれど こんな私でよかったのかしら
 3歳のころ 急にしゃべれなくなり 歩けなくなった
 網元の漁師だった大好きなおじいちゃんは 9年間寝たきり たばこに火をつけるのが私の役目だった
 潮風が吹く明神で生まれ育ち 近所の子供とままごとしたり学校ごっこしたり
 小学校には少し遅れて入ったけど 親がいじめを心配したみたい
 でも私は大丈夫 やられたらやりかえすから
 そう私は私らしく生きるだけ そうピンクのきれいな花が好き
 いろんな人たちと出会ったリハビリステーションセンター
 まっすぐ歩く練習をしたり コップに水を入れる訓練をしたり あまりうまくできなかったけど ずいぶん勇気づけられた
 そう私は私らしく あまりくよくよしないこと
 チッソはどう思いますかってよく聞かれるけれど 私はいじめられなかったから
 体は不自由になったけど 心は傷つけられなかったからかな 親がそういうことを心配して守られていたのかな
 今はミサンガを作ったり 花を育てたりハウスでマンゴーも作ってる
 写真を撮るのが好き お酒も好きだし歌も好きよ
 そう私は私らしく あまりくよくよしないこと
 そう私は私らしく生きるだけ そうピンクのきれいな花が好き 花が好き

全文と写真はこちら
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福島第1原発・排水溝で最高14万ベクレル検出   福島民友新聞
2013年10月25日

東京電力福島第1原発の排水溝の放射性物質濃度が上昇した問題で、東電は24日、汚染水約300トンが漏れた地上タンク近くの排水溝の水から、ストロンチウム90などベータ線を出す放射性物質を1リットル当たり最大14万ベクレル検出したと発表した。

水は23日に採取、過去最高値だった22日採取分の5万9000ベクレルに比べ2.4倍と、さらに急上昇した。

 14万ベクレルを検出した地点は、タンク群を南北に走る排水溝の1地点。同地点から下流70メートルの地点でも5万ベクレルを計測し、18日採取分の3万ベクレルを上回った。上流80メートルでは1万5000ベクレルを検出、21日の測定に比べ約35倍に急上昇した。

8カ所の水を貯水槽へ移送 東電「台風の緊急措置」

 東京電力は24日、福島第1原発の地上タンク群を囲む計8カ所の堰(せき)にたまった水を地下貯水槽2カ所に移送した。

同型の別の地下貯水槽では4月に漏えいが相次ぎ、貯水槽の使用を中止した経緯があり、東電は、移送先としての使用は台風27号の接近に伴う豪雨時の「緊急措置」としている。

 地下貯水槽2カ所のうち、1カ所には堰6カ所の水を移送した。放射性物質のストロンチウム90は1リットル当たり29~970ベクレル検出、いずれの堰の水も原子力規制庁が了承したストロンチウム90の排出基準の10ベクレルを超えている。

残り1カ所の地下貯水槽には、16日の台風26号接近時と20日の大雨の際に水を移送した堰2カ所から再び入れた。

(2013年10月25日 福島民友ニュース)
 
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「政策伝えきれなかった」 再び涙の樫野氏 神戸市長選 神戸新聞
2013/10/27 00:40

事務所に集まった支援者の前で頭を下げる樫野孝人氏=27日夜、神戸市中央区加納町4(撮影・宮路博志)

事務所に集まった支援者の前で頭を下げる樫野孝人氏=27日夜、神戸市中央区加納町4(撮影・宮路博志)

 「役所の代表ではなく、市民の代表を」。会社社長樫野孝人(かしのたかひと)氏(50)は市民派を強調し、3党相乗りの元神戸市副市長久元喜造(ひさもときぞう)氏(59)=自民、民主、公明推薦=に迫ったが、わずかに届かなかった。

前回の同市長選でも約7900票差で惜敗。雪辱を期し、この4年間で積んだ行政職の実績を強調し変革を訴えたが、組織の壁は厚かった。(小川 晶)

 「相手は、役所ぐるみの巨大な戦力だ」。矢田立郎市長が後継指名した久元氏を強く意識した選挙戦だった。助役(副市長)出身者が市長を担い続ける市政を「64年間の鎖国」と批判し、民間の経営力の重要性を訴えた。

 中盤に入り、劣勢が伝えられると、明快で大胆な政策を強調した。華々しい三宮の再開発や「ポートピア2018」構想。中学3年までの医療費無料化、学童保育の延長など生活に密着した公約も具体的に挙げた。

 市政変革を求める市民の受け皿となり、インターネットの積極的な活用で終盤に猛追。しかし、現実的な訴えを無難な表現でまとめる久元氏を突き崩すまでには至らなかった。

 3党相乗りという組織力に対し、樫野氏はみんなの党の支援にとどまり、懸案だった支持基盤の弱さが最後まで響いた。

 午後11時すぎ、三宮の事務所に姿を見せた樫野氏は、支援者に深々と頭を下げた。「前回は『何となく樫野』。今回は『樫野じゃないとダメ』になったが、私の考えや政策を伝えきれなかった」と悔しさをにじませた。

 報道陣から、今後について問われると、「全くの白紙」と答えた樫野氏。途中で言葉に詰まり、200人を超すボランティアから「頑張れ」と声援や拍手が飛ぶ。「みんなに会えてよかった」とほほ笑んだ。
 
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秘密保護法反対が半数超 慎重審議求める意見82% 共同通信
2013/10/27 19:38

 共同通信社が26、27両日に実施した全国電話世論調査によると、政府が今国会に提出した特定秘密保護法案に反対が50・6%と半数を超えた。

賛成は35・9%だった。慎重審議を求める意見は82・7%を占め、今国会で成立させるべきだとする12・9%を上回った


東京電力福島第1原発の汚染水漏れに関し「全体として状況はコントロールされている」との安倍晋三首相の説明を「信頼できない」とした人は83・8%で、「信頼できる」は11・7%だった。
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アメリカと日中韓の関係  どう見るか    by 冷泉彰彦

 ■ 『from 911/USAレポート』第650回     「ケネディ大使着任に当たって、日米関係の当面の課題は?」     ■ 冷泉彰彦:作家(米国ニュージャージー州在住)

オバマ政権になって以来、日米の間には切迫した懸案が表面に出るということはあ りませんでした。何度か首脳会談があり、また「2+2」という外交・防衛担当大臣 の会合があり、更には担当の国務副長官による実務的な外交も続いていますが、両国 の世論を揺るがせるような課題というのは発生することなく推移しています。

 勿論、沖縄の普天間移設の問題は難題です。

ですが、この問題に関しては日米に緊 張があるというのは、「板挟みが面倒だ」という東京の論理であって、アメリカの軍 事・外交当局は問題の本質は理解しているように思います。

 事故防止のために普天間は移設したい、解決策としては辺野古で行く、だが辺野古 に反対が多いのは承知している、反対派が日米関係より日中関係を重視しているわけ では「ない」のも承知していて反対意見に対しては低姿勢で臨むことを確認している、 全体的に米国側では軍事費のコストダウンを強烈に進めなくてはならないが沖縄での 軍事バランスを動かす意図は全くない、これがオバマ政権の立場であると思います。

 更に大きく、日米中の「三カ国関係」についても姿勢は明確です。

尖閣をめぐる日 中の問題では日本側を支持、南シナ海での中国の島嶼支配と海洋支配には反対、その 一方で中国との経済関係は変更しない、中国が開かれた社会へソフト・ランディング することへの支持と支援は惜しまない、その限りにおいて日中の双方が積極的にこれ 以上関係を悪化させることには反対する、この位置からオバマ政権は動いていません。

 この問題に関しては、アメリカの広範囲な世論は積極的な関心は持ってはいません が、この方針に関して特に異論はないし、アメリカの世論一般の日本に対する好印象 というものは変わっていないと思います。

 ですが、この間、日米の間には重たい懸案事項が少しずつ累積しているように思い ます。

ケネディ大使が着任した後には、こうした問題への取り組みが期待されます。

 それは「核戦略」を中心とした問題です。この問題は、核の平和利用という観点と 軍事的な核抑止力の維持、更には核拡散の防止という三つの問題に分かれるのですが、 日本をめぐる現状はこの三点が複雑に絡み合っているのが現状です。

 平和利用というのは勿論、原子力エネルギーの利用の問題ですが、ここへ来て日本 の政界や世論には「脱原発」という動きが加速しているようです。

野党系の人々だけ でなく、小泉元首相や安倍首相夫人の言動などが少しずつ世論に浸透しているのと、 福島第一原発の廃炉過程における地下水のコントロールが上手く行っていない問題が 重なる中で、安倍政権としても「再稼働」には極めて慎重になっています。

 問題は複雑です。このまま「脱原発」となれば各電力会社は「資産である原発の価 値をゼロにしなくてはならない」ことになり、これは各企業としては財務的な苦境を 意味することから、公的資金を入れた「原発国有化」をやって廃炉をすることになり ます。

その場合に世論が「カネを出す」ことには反対してしまうと、最悪の場合はエ ネルギー政策が立ち往生することもあり得ます。そこで株価なり景気がパニックにな ると、過度の円安から化石エネルギーの輸入に支障を来す中で、本当に電気の供給に 問題が出る可能性があるわけです。

 それはともかく、アメリカが問題視しているのは、仮に日本が「脱原発」を進める、 その中でMOX燃料の使用もブリーダー(高速増殖炉)の推進も止めてしまうことに なると、日本が保有している膨大なプルトニウムが「国際法の枠組みとして違法状態」 になるという問題です。

少なくとも日米二国間の原子力協定を見直すことは必要にな って来ます。  別に、日本としては好きでプルトニウムを保持しているのではないのですが、原発 の使用済み核燃料対策に加えて、資源の少ない日本国が化石燃料に依存しないで国家 として存続するために必要なことだとして、いわゆる「核サイクル」を構想として推 進してきたわけです。アメリカは「プルトニウムの拡散阻止」を非常に厳格な国策と して掲げていますが、日本の場合は核武装をする可能性がないことで二国間の協定で 容認してきたわけです。  

ですが、日本が「脱原発」で「MOXは燃やさないし高速増殖炉の研究開発も止め る」ということになると、これを見過ごすことはできないことになります。瞬時に日 米が緊張するということはないと思いますが、仮に第三国が「イヤミ」を言い始める とアメリカとしては期限を切らざるを得ないことになるでしょう。

 この間に、安倍首相が国連総会で「非核三原則を国際社会に誓約する」とか、アメ リカの核抑止力を間接的に支持する立場から見送ってきた「核兵器不使用宣言」に突 然加わったりしています。

党内という意味でも、世論という意味でもタカ派的な勢力 に支えられている安倍政権が、極めて明確な「反核姿勢」を打ち出しているわけで、 一見すると不自然ではありますが、その背景にはこの問題があると思います。

 こうした「脱原発」と核政策の問題に加えて、核抑止力の問題があります。日米は 核抑止に関して、アメリカの「核の傘」に加えて「MD(戦略ミサイル防衛)」とい う方策で自国並びに同盟国が核攻撃を受けることを抑止するという考え方を取ってき ました。  


 この「傘」と「MD」というのは報復力によって仮想敵の自制を促す一方で、万が 一先制された場合は撃ち落とすという二重の防衛体制であり、基本的にはアメリカと その同盟国を包括して防衛する戦略だと言えます。

ですから、「傘」と「MD」のカ バーする範囲というのは重なっているわけです。  欧州の場合は、基本的にロシアを対象に西欧をカバーすることになりますし、アジ アの場合は中国の巨大な核兵力には「傘」と「MD」で対抗しているし、北朝鮮が核 ミサイルを完全に保有することを前提に、こちらに対しても「傘」と「MD」で対抗 しているわけです。

 ですが、一つ問題が出てきているのは韓国の動向です。冷戦期以来、日米と韓国は 事実上の軍事同盟として大きく歩調がずれることはありませんでした。ですが、ここ へ来て韓国は、日米によるMDには参加を渋ってきています。

理由としては、高額な コスト負担の問題、そして北朝鮮に至近である韓国には余りメリットがないというこ とで、とりあえずこうした動きを日米は静観しているわけです。

 この問題は、表面的にはそれ以上でも以下でもありません。ですが、仮に今後の韓 国の外交姿勢として、より中国に接近して日米に距離を置くようになるとか、北朝鮮 の核開発を曖昧なままにしておいて、仮に南北が統一した場合は「核保有国」になる という選択肢を「数%だけ残しておく」という姿勢が顕著になるようですと、話は変 わってきます。

 勿論、この問題が深刻になるとしてもそれは、問題が現状よりもはるかに深刻かつ 顕著になった場合であり、現時点で日米と韓国の間で核戦略における緊張があるわけ ではありません。

ですが、このまま日韓関係が悪化の一途を辿るようですと、真剣な 調整が必要になってくると思います。現時点では、両国にはやや関係改善の兆しがあ るので、このままズルズルと行くわけではないと思いますが、かと言って日米韓に中 ロを加えた五カ国が北朝鮮に「六者会合」の開催を迫るような「一枚岩」の状態から は遠いわけで楽観はできません。

 日本としては、六者会合を復活させ、その一方でMDの枠組みに韓国が戻るように 持っていくことで、北朝鮮の核武装の意図を断念させるとともに、将来南北韓国が統 一された場合に朝鮮半島の非核化が保証されているという状態を実現させなくてはな りません。

 こうした核戦略の問題というのは、そうは簡単に動かないように見えますが、例え ばこの間、アメリカ社会が「政府閉鎖と債務上限」の問題で大騒ぎをしている間に、 オバマ政権は大きな2つの外交問題と向き合っています。

一つは、イランのロウハニ 新政権による軟化を受けて、核開発に対する査察拡大を受け入れてきたことに反応し て、「制裁緩和」の動きを開始しています。その一方で、エジプトの軍政に対しては、 軍事援助の打ち切りを決定するなど基本的には「緊張緩和を進めつつ、アメリカの関 与を軽減する」という方向で動いています。

 これは決して無視できない動きであり、シリアの化学兵器問題を最終的には「諜報 合戦での宿敵」ロシアとの外交で当面の落とし所へ落としたことと合わせて、オバマ =ケリー=ヘーゲルの体制が動き出している証拠とも言えます。

 朝鮮半島を巡る問題に関しても、もしかしたらオバマ政権としては「緊張緩和」へ と大きく状況を動かす方向で出てくるかもしれません。現状では日韓の関係悪化がネ ックになっていますが、この点に関しても動いてくるように思われます。アメリカは、 今回の「債務上限、政府閉鎖」のバトルでも明らかなように、財政規律に関しては極 めて敏感になっています。

 そんな中で、軍事費の削減に関しては与野党の立場はかなり近くなっています。中 東への関与に関しては、民主・共和の両党に「関与を強力に継続すべき」だというグ ループが存在しますが、アジアに関しては「もっとカネをかけて米国の覇権を維持す べき」という政治的な勢力はありません。アジアにおける米国の軍事プレゼンスに関 しては「影響力低下は困るが、コストダウンは是非やりたい」というのは国策として 合意事項であると見て構わないでしょう。

 そうであるならば、宿命的な構造があり米国も深くコミットしている「日中」に比 べれば「日韓」については、関係が悪化することによる米国の不利益は明らかであり、 改善することのメリットも明らかです。この問題は、米国の対日外交のテーマになっ てくると思われます。

 ところで、この欄でも何度かお話したように、ケネディ新大使は既に広島、長崎を 訪問していることを明言しており、もしかすると「オバマ大統領の広島・長崎献花」 の実現へ向けて動くかもしれません。安倍政権の首相による非核三原則発言、そして 核不使用宣言という動きも、これを後押しする格好になっています。

 ですが、仮に日韓関係が険悪な状態で、オバマの「広島・長崎献花」という話が進 むようですと、韓国側から反発の声が出る可能性があります。つまり、日本の軍国主 義を叩いた原爆投下は正義であり、アメリカ側が謝罪のニュアンスを持つ行動をする ことには反対という種類の声です。

 残念ながら韓国ではこうした「史観」というのは以前からあり、そのために在日韓 国人被爆者への慰霊という行動も、長い間できなかった経緯があります。現在は広島 の平和公園の一角に在日韓国人犠牲者の慰霊碑がありますが、その建立に至るには紆 余曲折があったことが知られているのです。

 ですが、この21世紀の今日に、仮にアメリカ側でケネディ大使なりホワイトハウ スから「大統領の広島・長崎献花」という動きが出た際に、韓国側から改めて反発が 出たとしたらどうでしょうか? 

この間、様々な歴史認識における応酬がある中で、 日本国内では「嫌韓意識」のようなものが広がりを見せていますが、それでも同じ西 側のイデオロギーを共有する中で、最低限の好意的なものは残っていた訳です。です が、仮に韓国から露骨な形で「原爆投下肯定論」のようなものが噴出したとしたら、 日本国内の「嫌韓」が激しく反応してしまう可能性があります。

 ケネディ大使が仮に「オバマの広島・長崎献花」ということを真剣に考えていくの であれば、またそれに安倍政権が応えてゆくのであれば、その際には日韓関係が現状 より改善しており、更に改善の勢いがついているということは必要条件になってくる と思います。

 いずれにしても、日本をめぐる「核」の問題は、エネルギー政策で「脱原発を進め るのか?」「その場合にプルトニウムをどうするのか?」「そもそも全原発の資産価 値を減算した場合に、電力会社の財務的基盤は維持できるのか?」という問題がまず あります。

そして「MDによる東アジアの核抑止力構築に韓国をどう組み込むのか?」 「北朝鮮の核問題に関して不拡散という原則を貫くためにどうしたらいいのか」とい う問題には日韓関係の改善がどうしても必要です。  ケネディ大使という人個人の役回りは、こうした「広義の核問題+日韓関係」とい う複雑な方程式にいきなり首を突っ込むようなものではないかもしれません。

ですが、 大使着任を契機として、また内政問題が一段落するのを待って、オバマ政権はこうし た問題について日本とのコミュニケーションを強化してくると思われます。

 こうした点に関して、安倍政権は印象論としての右派政権から、事実上は中道政権 にシフトを始めたように見えます。求心力維持の観点から、日本国内ではそうした姿 勢を明らかにはしていませんが、やがて日本国内でも世論に対して、核戦略について、 そして日韓関係の改善について立場を明確にしてゆかねばならない状況になると思い ます。

---------------------------------------------------------------------------- 冷泉彰彦(れいぜい・あきひこ) 作家(米国ニュージャージー州在住) 1959年東京生まれ。東京大学文学部、コロンビア大学大学院(修士)卒。 著書に『911 セプテンバーイレブンス』『メジャーリーグの愛され方』『「関係の空 気」「場の空気」』『アメリカは本当に「貧困大国」なのか?』『チェンジはどこへ 消えたか~オーラをなくしたオバマの試練』。訳書に『チャター』がある。 最新作 は『場違いな人~「空気」と「目線」に悩まないコミュニケーション』(大和書房)。 またNHKBS『クールジャパン』の準レギュラーを務める。 ◆"from 911/USAレポート"『10周年メモリアル特別編集版』◆ 「FROM911、USAレポート 10年の記録」 App Storeにて配信中 詳しくはこちら ≫ http://itunes.apple.com/jp/app/id460233679?mt=8 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●編集部より 引用する場合は出典の明記をお願いします。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ JMM [Japan Mail Media]                No.763 Saturday Edition ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【発行】  有限会社 村上龍事務所 【編集】  村上龍 【発行部数】101,417部 【WEB】   ( http://ryumurakami.jmm.

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防衛秘密、3万件超を廃棄 問われる情報公開の姿勢   共同通信
2013/10/27 20:02

 特定秘密保護法案を先取りする「防衛秘密」を管理する防衛省が、2011年までの5年間に廃棄した秘密指定文書は計約3万4千件に上ることが27日、同省への取材で分かった。

一方、02年に防衛秘密の指定制度を導入して以来、指定が解除されたのは1件だけにとどまる。

 文書が廃棄されてしまえば何が指定されたか、指定は妥当だったかの検証は不可能。指定解除の少なさも併せ、政府の情報公開の姿勢が問われている。

 防衛秘密は、00年に発覚した元海上自衛隊3佐による情報漏えい事件をきっかけに、定められた。
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2013年10月27日(日)
川柳は時に市井人の颱風だ!
国内で完全ブロックと言ってくれ       八王子 南斜面

戦争を支持していいの?放棄国       富里 石橋勤

五輪なきゃほっとかれたの汚染水      吹田 のんさん

仮設出てみんなが家で観る五輪       亀岡 のびた

簡単に言ってくれるよ「国がやる」      東京 増澤秀人

100億円被災地よりもオスプレイ      君津 春の小川

ワタミ氏の秘書も過労死するのかな     愛知 舞蹴釈尊

金ピカの袈裟で無欲を説く和尚       生駒 鹿せんべ

子供らの万病に効くママのギュウッ     倉敷 中路修平

修行だと思えば妻も怖くない         東松山 きみちゃん

独り言一人の時は言わぬ妻          鎌倉 狩野稔

紅孔雀笛吹童子昭和の子           佐倉 繁本千秋

       いずれも毎日新聞「万能川柳」より適宜抜粋。
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アメリカの諜報機関は諜報機関として当たり前のことをやっているだけ。
独誌「独首相盗聴は10年超か」 就任前から米情報機関

2013/10/27 06:14 【共同通信】

 【ベルリン共同】ドイツのメルケル首相に対する米情報機関の盗聴疑惑で、ドイツ週刊誌シュピーゲル(電子版)は26日、メルケル氏は2002年から米国家安全保障局(NSA)の監視対象となり、携帯電話を盗聴されていた疑いがあると報じた。入手したNSAの機密文書に記載されていたという。

 報道が事実なら、メルケル氏は首相就任前から10年以上にわたって盗聴されていたことになる。盗聴は今年6月にオバマ米大統領がベルリンを訪問する数週間前まで続いていたとみられる。

米が日本に傍受協力打診 中国情報が狙いか

 米国の情報機関、国家安全保障局(NSA)が2011年ごろ、日本政府に対し、光ファイバーケーブルを使ってやりとりされる電子メールや電話などの個人情報の傍受に協力するよう打診していたことが26日、分かった。複数の関係筋が明らかにした。

 中国の国際光回線をはじめ、アジア太平洋をつなぐ多くの光ケーブルは日本を経由することから、中国情報の収集が狙いだったとみられる。日本側は法的制約や情報要員の不足を理由に要請に応じなかったという。

2013/10/27 02:00 【共同通信】
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オスプレイ稼働率、「信頼できず」米国防総省が結論    沖縄タイムス
2013年10月27日 09時49分

 【平安名純代・米国特約記者】米国防総省監査室がまとめた報告書で、

米海兵隊の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイの任務遂行率(稼働率)に関する記録が不適切で、海兵隊がこれまで示してきたデータを「信頼できない」と結論づけていることが26日、分かった。

機体の整備が不十分なまま配備された可能性なども指摘している。

 同室が25日公表した内容によると、監査の対象期間は、2008年10月から11年9月末までの3年間。オスプレイの稼働率の算出根拠となる目録と作業記録を照合した結果、機体の現状が「不適切に入力されていた」と認められたのは200回のうち167回で、907回のうち112回は「不十分」だった。

 また、6個中隊が提出した記録については、「不完全、もしくは正確ではない」と批判し、海兵隊がこれまで示してきたオスプレイの稼働率は「信頼できない」と結論付けた。

 機体の整備が不十分なまま配備した可能性なども指摘している。

 調査対象期間、オスプレイはアフガニスタンやイラクなどに配備されていたが、報告書では不備のあった機体がどこに配備されていたかなどの詳細は公表していない。

 同監査室は当初、報告書を非公開とする方針だったが、予定を変更し一部を公表した。オスプレイの訓練にかかるコストなどを精査した結果も含まれている。

 ロイター通信は25日、同報告書の内容を報じた上で、海兵隊は同機の戦闘能力に高い評価を与えてきたが、昨年はモロッコで死亡事故が発生し、「沖縄で配備に対する抵抗に火を注いだ」と報じている。

 米国防総省のギルモア実用試験評価本部長が09年5~9月に行った試験の評価結果をまとめた報告書では、オスプレイの戦闘作戦参加の信頼性を示す任務遂行率は、必要基準の82%を下回る57%で、部品の欠陥や供給不足などが指摘されていた。
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「県民意思で決定を」 元米国防次官補、普天間移設で認識   琉球新報
2013年10月27日

 【東京】クリントン政権で米軍普天間飛行場の返還合意などに関わったジョセフ・ナイ元米国防次官補は、埼玉県内で25日行われたシンポジウムの後に記者団の質問に答え、普天間の名護市辺野古への移設計画について「沖縄県民の意思で決まるべきものだ」と述べ、県民の意思が重要だとの認識を示した。

 ナイ氏は移設に向けた政府の埋め立て申請を仲井真弘多知事が不承認とした場合の対応に関しては、「米政府は日本国内の政治プロセスをあくまで尊重する。日本政府と沖縄の間で決めるべきことだ」と述べるにとどめた。

 一方で移設計画について「県民の意見が変わり、移設が進められればとは希望している」とも述べた。

 県外・国外移設が米軍の抑止力低下につながるかとの質問には、「日米両政府が他にどのような手だてを取るかにかかっている」と述べ、抑止力への影響については明言を避けた。

 ナイ氏は、クリントン政権時代の1996年に、普天間飛行場の移設条件付きの返還を主導した。

 25日は埼玉県川越市の東京国際大で開かれた同大と米ハーバード大アジアセンターによる安全保障に関するシンポジウムに登壇し、記者団の質問に答えた。
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安倍首相59歳に/楽しみはゴルフ?/首相番記者有志からプレゼント 共同通信
2013/09/21 18:56

 安倍晋三首相は20日夜、59歳の誕生日を21日に控え、報道各社の首相番記者有志から公邸でゴルフキャップやドライバーのカバーなどをプレゼントされた。

「はい、どうも」と笑顔で受け取り、激務の合間を縫ったプレーの機会を楽しみにしている様子だった。

 女性記者から「ぜひゴルフをしましょう」と誘われると、首相は「皆さんも練習してくださいね」と応じた。

こんなことを記事にするか~??

同じムラ中の住民どうしは世間さまの目なんかどうでもいいらしい。
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2013年10月26日(土)
楢葉町が東電に行政賠償請求 NHK福島放送局
10月25日 13時07分

原発事故で、町のほとんどが避難区域に指定されている楢葉町は、東京電力に対して、事故にともなう税収の減少分など、9億9900万円あまりの損害賠償を請求しました。

24日、いわき市にある楢葉町の仮役場で、松本幸英町長が、東京電力の石崎芳行副社長に、損害賠償の請求書を手渡しました。

請求書では、原発事故の影響で生じた、固定資産税や住民税などの税収の減少分や、町民の避難誘導などで発生した職員の人件費など、事故以降の3年度分あわせて、9億9900万円あまりの損害賠償を求めています。

楢葉町では、町営住宅の使用料の減収分など、賠償額の算出に時間がかかるものについては、追加の請求を行う予定で、今回の請求の支払いについては年末を期限としています。

これで、原発事故で避難を余儀なくされている双葉郡の8つの町村のうち、請求を行っていないのは葛尾村のみとなりましたが、葛尾村は来月中にも請求を行う予定だということです。

東京電力の石崎副社長は「事故によってご迷惑をおかけした。請求書の中身を確認をし、支払えるものは、一刻も早く対応したい」と話しました。

楢葉町の松本町長は、「税収の落ち込みは、町政運営の負担になっていた。早急な支払いをしていただきたい」と話していました。
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阪急・阪神ホテルズ  信頼を自分で壊したホテル
阪急阪神ホテルズの今回のていたらくはなんでしょう。

 何が誤表示なんでしょう。あれは偽証表示であり詐欺です。

ブランドに傷をつけた?

それはグループ各社向けの言葉であって、お客さんに向かって言う言葉ではない。

ホテルの売りはたった一つ「信頼」です。それを失ったことを経営者はわかっていない。

懸命に信頼を作ってきたOBさんたちやその家族は本当に悲しいと思います。

おそらく仕入れ総責任者の料理長と業者たちが長年結託して、料理部門の幹部に業者からK・Bがあった。それが長く続いていた。

 それを見破る人がいなかったか、いや知っていても見て見ぬふりをしていた。

関西の人間からすると 阪急 というブランドはある意味誇りのブランドだったのですが・・。

本当に残念です。


阪急阪神ホテルズ「誤表示容認する風土」 社長釈明

2013/10/24 23:55 神戸新聞

メニューと異なる食材を使っていた問題で謝罪する阪急阪神ホテルズの出崎弘社長(中央)、森俊宏副社長(右)、森本正伸常務執行役員=24日午後、大阪市北区、阪急グランドビル(撮影・後藤亮平)

 メニューと異なる食材の使用が、名門ホテルグループの信頼を大きく傷つけた。

24日午後、役員の処分を発表した阪急阪神ホテルズ。発覚から3日がたち、出崎弘社長が初めて記者会見し「ブランドを傷つけた」と謝罪した。一方、偽装ではないかとの質問に否定を繰り返したが、一部メニューで再調査を行う考えを示した。

 記者会見の場に姿を見せた出崎社長は約100人の報道関係者を前に冒頭、「利用者や関係者に深くおわびします」と謝罪した。その上で「管理、審査体制が不十分だった。組織の見直しなどで再発防止に取り組みたい」と述べた。

 偽装かと認識を問われると、出崎社長は「うそをついて利益を得る意図はなかった」と淡々と答えた。しかし「なぜ多くのホテルに広がったのか」と追及された際には返答に窮する場面も。

しばらく考え「調理担当者らの異動があり、誤表示で構わないという風土が社内に広がった」との見解を示した。

 個別品目の説明では、「芝海老とイカのクリスタル炒め」には、安価なバナメイエビが使われていたが、社員に誤表示の認識があったかどうか、説明は判然としなかった。

同社は「十分に説明できるものと、疑わしいものがある」として、一部の品目に対しては再調査の意向を示した。

 同社によると、問題発覚後、レストランでの宴会のキャンセルが数件出ているという。出崎社長は「これだけのことを起こして、半年で回復するとは思っていない」と神妙な表情で答えた。

(桑名良典)

2013/10/26 03:27  神戸新聞

阪急阪神、接客担当聞き取りせず ずさんな調査の実態が露呈

 阪急阪神ホテルズ(大阪市)がメニュー表記と異なる食材を使っていた問題で、同社がメニューを扱う接客担当者への聞き取り調査をほとんどしていないことが26日、同社関係者への取材で分かった。「手作り」としていたメニューで、接客担当者が問題に深く関わっていた事例もあり、ずさんな調査の実態が露呈した格好だ。

 関係者によると、同社は7月中旬に問題を把握した後、直属の上司ではない社員が調理担当者のうち統括役100人に対し「メニュー表記と食材は一致しているか」など、3項目をヒアリング調査した。

 しかし、「調理担当者と違い、メニューの作成権限がない」として接客担当者は調べず、必要に応じて、聞き取りを受けた調理担当者が接客担当者に確認しただけだったという。

 問題があった47種類のうち「手作りチョコソースとあわせて」と表記したデザートでは、接客担当者が仕上げに既製品のチョコレートソースをかけていたことが既に判明。同社は、接客担当者が問題に気が付かなかったのは「知識不足によるもの」などと不明確な理由を付けて、偽装には当たらないと説明していた。

 また、豚肉を使った料理など6種類について実施している再調査で、「問題があることが分かっていた」と答えた社員は25日までに1人もいないことも分かった。同社は月内にも結果を公表したいとしており、調べを進めている。

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「戦前を取り戻す」のか 特定秘密保護法案    毎日新聞社説
2013年10月23日

 特定秘密保護法案が近く提出される。「知る権利」が条文化されても、政府は恣意(しい)的に重要情報を遮蔽(しゃへい)する。市民活動さえ脅かす情報支配の道具と化す。

 「安全保障」の言葉さえ、意図的に付けたら、どんな情報も秘密として封印されかねない。

 最高十年の懲役という厳罰規定が公務員を威嚇し、一般情報も公にされにくくなろう。何が秘密かも秘密だからだ。情報の密封度は格段に高まる。あらゆる情報が閉ざされる方向に力学が働く。情報統制が復活するようなものだ。一般の国民にも無縁ではない。

◆米国は機密自動解除も

 秘密保護法案の問題点は、特段の秘匿を要する「特定秘密」の指定段階にもある。行政機関の「長」が担うが、その妥当性は誰もチェックできない。

 有識者会議を設け、秘密指定の際に統一基準を示すという。でも、基準を示すだけで、個別案件の審査はしない。監視役が不在なのは何ら変わりがない。

 永久に秘密にしうるのも問題だ。三十年を超えるときは、理由を示して、内閣の承認を得る。だが、承認さえあれば、秘密はずっと秘密であり続ける。

 米国ではさまざまな機会で、機密解除の定めがある。一九六六年には情報公開を促す「情報自由法」ができた。機密解除は十年未満に設定され、上限の二十五年に達すると、自動的にオープンになる。五十年、七十五年のケースもあるが、基本的にずっと秘密にしておく方が困難だ。

 大統領でも「大統領記録法」で、個人的なメールや資料、メモ類が記録され、その後は公文書管理下に置かれる。

 機密指定の段階で、行政機関の「長」は常に「説明しなさい」と命令される状態に置かれる。機密指定が疑わしいと、行政内部で異議申し立てが奨励される。外部機関に通報する権利もある。

◆名ばかりの「知る権利」

 注目すべきは、機密は「保護」から「緩和」へと向かっている点だ。機密指定が壁になり、警察の現場レベルに情報が届かず、テロを招くことがある-。つまり情報は「隠す」のではなくて、「使う」ことも大事なのだ。

 日本は「鍵」をかけることばかりに熱心だ。防衛秘密は公文書管理法の適用外なので、国民に知らされることもなく、大量に廃棄されている。特定秘密も同じ扱いになる可能性がある。

 特定秘密の指定事項は(1)防衛(2)外交(3)特定有害活動の防止(4)テロリズムの防止-の四つだ。自衛隊の情報保全隊や公安警察などがかかわるだろう。

 四事項のうち、特定有害活動とは何か。条文にはスパイ活動ばかりか、「その他の活動」の言葉もある。どんな活動が含まれるのか不明で、特定有害活動の意味が不明瞭になっている。いかなる解釈もできてしまう。

 テロ分野も同様である。殺傷や破壊活動のほかに、「政治上その他の主義主張に基づき、国家若(も)しくは他人にこれを強要」する活動も含まれると解される。

 これが「テロ」なら幅広すぎる。さまざまな市民活動も考えているのか。原発がテロ対象なら、反原発運動は含まれよう。まさか軍事国家化を防ぐ平和運動さえも含むのだろうか。

 公安警察などが社会の幅広い分野にも触手を伸ばせるよう、法案がつくられていると疑われる。

 「知る権利」が書かれても、国民に教えない特定秘密だから名ばかり規定だ。「取材の自由」も「不当な方法でない限り」と制約される。政府がひた隠す情報を探るのは容易でない。そそのかしだけで罰する法律は、従来の取材手法さえ、「不当」の烙印(らくいん)を押しかねない。

 公務員への適性評価と呼ぶ身辺調査は、飲酒の節度や借金など細かな事項に及ぶ。親族ばかりか、省庁と契約した民間業者側も含まれる。膨大な人数にのぼる。

 主義主張に絡む活動まで対象範囲だから、思想調査そのものになってしまう。警察がこれだけ情報収集し、集積するのは、極めて危険だ。国民監視同然で、プライバシー権の侵害にもあたりうる。

 何しろ国会議員も最高五年の処罰対象なのだ。特定秘密を知った議員は、それが大問題であっても、国会追及できない。国権の最高機関を無視するに等しい。

◆目を光らせる公安警察

 根本的な問題は、官僚の情報支配が進むだけで、国民の自由や人権を損なう危うさにある。民主主義にとって大事なのは、自由な情報だ。それが遠のく。

 公安警察や情報保全隊などが、国民の思想や行動に広く目を光らせる。国民主権原理も、民主主義原理も働かない。まるで「戦前を取り戻す」ような発想がのぞいている。

秘密保護法案:森担当相「処罰対象は西山事件に匹敵」
 10月23日 12時21分

 特定秘密保護法案の国会審議を担当する森雅子少子化担当相は22日の記者会見で、沖縄返還に伴う密約を報じて記者が逮捕された西山事件は同法の処罰対象になるとの認識を示した。

これに対し、密約を報じた元毎日新聞記者、西山太吉氏は「森担当相の発言は全体的な捉え方をしておらず、的外れだ」と指摘した。

 法案は機密を漏らした公務員らへの罰則強化を盛り込んでおり、森担当相は、罰則を科す取材活動に関し「西山事件に匹敵するような行為と考える」と述べた。

 ◇西山氏「違法な秘密を『秘密』にするのか」

 これに対し、西山氏は「沖縄密約は憲法違反の重大な政治犯罪。政府高官が保護されるべきではない違憲、違法な秘密を『秘密』としたことは法治国家を根底から覆すことだ。政府に都合の悪いものを全部隠せる法律を認めてはならない」と話した。【内田久光】

秘密保護法案を閣議決定 国民の懸念 置き去り

2013年10月25日 東京新聞夕刊

 機密情報を漏らした公務員らに対する罰則を最高で懲役十年に強化することなどを柱とした特定秘密保護法案が二十五日午前、閣議決定された。公務員や記者だけでなく、情報を得ようとする市民も厳罰の対象になりかねず、国民の「知る権利」を侵害する恐れがある。安倍政権は懸念を置き去りにしたまま、国民を政府の情報から遠ざけようとしている。
 
 菅義偉(すがよしひで)官房長官は二十五日の記者会見で、同法案について「秘密保全に関する法制整備は喫緊の課題だ。早期に成立できるよう努力したい」と述べた。

 法案によると、(1)防衛(2)外交(3)スパイ活動の防止(4)テロ活動の防止-の四分野のうち「国の安全保障に著しい支障のある情報」を行政機関の長が特定秘密に指定する。

 公務員らが漏えいした場合、最高懲役十年の罰則を科す。欺(あざむ)きや脅迫など不正な手段で取得した側も懲役十年。漏えいや取得をそそのかし、あおりたて、共謀した場合も罰則の対象となる。行政情報を得ようとする市民団体やNPO法人などのメンバーが罪に問われる可能性がある。

定は第三者のチェックを受けないため、政府が恣意(しい)的に不都合な情報を隠す危険性もある。厳罰に萎縮して公務員らが隠す必要のない情報の提供まで拒むことも懸念される。

政府は当初なかった国民の「知る権利」や報道・取材の自由への配慮を盛り込んだが、強制力のない努力規定にとどまり、権利が守られる保証はない。

 特定秘密を扱う公務員らには「適性調査」を行い、漏えいの心配がないと評価された者だけが機密情報に接する。その際、政府は公務員らの犯歴、病歴、飲酒、借金、家族の国籍などを調査するため、プライバシー権を侵害するとの指摘もある。

 政府は二十五日に審議入りする国家安全保障会議(日本版NSC)設置法案を十一月初めに衆院通過させ、その後、秘密保護法案の本格審議に入り、十二月六日の会期末までにわずか一カ月で成立させたい考え。多数の憲法学者や刑事法学者、弁護士会が「国民主権、基本的人権尊重、平和主義といった憲法の基本原理を脅かす」として反対を表明している。

◆市民ら官邸前で抗議

 「勇気ある内部告発を封じ込めるものだ」。「特定秘密保護法案」が閣議決定された二十五日朝、危機感を抱いた市民団体のメンバーらが降りしきる雨の中、官邸前で反対を訴えた。

 約八十人のメンバーらは歩道の両脇に立ち、黄色いビラや「原発事故もひみつ!」と書いたプラカードを掲げ、知る権利が損なわれる懸念を表明。

その間を足早に出勤する省庁関係者らや、国会議員らへ向かって交代でマイクを握り、「国会議員の皆さん、あなたたちにも情報が知らされなくなる」「公務員の良心を殺す法律。一生さいなまれてもいいのか」などと訴えた。
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「海賊と呼ばれた男」 出光佐三特別展
ゆかりの傑物 神戸大で出光佐三氏をたどる特別展
2013/10/24 17:30  神戸新聞

学生時代の出光佐三氏(1909年の神戸高商卒業アルバムより、神戸大学附属図書館大学文書史料室提供)

 神戸高等商業学校(現・神戸大)出身で出光興産創業者、出光佐三氏(1885~1981年)の学生時代をたどる特別展「出光佐三と神戸高商」が神戸市灘区六甲台町、神戸大学百年記念館で開かれている。初公開の資料や当時の写真など225点を展示している。(坂山真里緒)

 今年の「本屋大賞」1位を受賞した「海賊とよばれた男」(百田尚樹著)のモデルとなり、注目され始めた出光氏。神戸市との関わりの深さが知られていないことから、同大附属図書館大学文書史料室が企画した。

 福岡県出身の出光氏は1905年、神戸高商に入学。学生生活で培った経験は、「人間尊重」「大家族主義」など、出光氏が定めた経営理念に影響を与えた。卒業後も生涯にわたり、学校へ愛情を注いだという。

 会場では、出光氏が挙げた2人の恩師を子細に紹介するほか、出光氏が説いた語録なども並ぶ。就職先志望書や380ページにわたる卒業論文など、遺族の許可を得て公開された貴重な資料もある。

 卒業論文では既に、将来、石炭産業が衰退し、石油の時代が来ることを予見。また、就職先志望書には、経営全般が学べる個人商店を就職先に望むことが記され、早くから起業を目指す意志の強さが見て取れる。

 同室の野邑理栄子室長補佐(41)は「95年の生涯のうち、わずか6年の神戸生活が出光氏に深く影響を与えている。その事実を多くの人に知ってほしい」と話している。

出光佐三氏の学生時代の貴重な資料などが並ぶ会場=神戸大学百年記念館

 11月1日まで。午前9時半~午後5時。無料。同室TEL078・803・5035
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山口代表、憲法改正「優先低い」 公明党、講演で明言
2013/10/23 17:43  神戸新聞

 公明党の山口那津男代表は23日、共同通信加盟社編集局長会議で講演し、憲法9条改正を含む改憲問題について、今後3、4年間は政治課題として「優先度が低い」と明言した。

集団的自衛権の行使容認に慎重な考えも強調した。食料品などの消費税率を低く抑える軽減税率をめぐり、基本的な方向性を年内に決めるべきだとした。

 山口氏は「特に憲法9条改正で国民の意見は分かれる」と指摘。「3年ないし4年は、国民の意見が大きく割れることには慎重さが必要だ。優先度は低い」と述べた。

 安倍晋三首相が改憲を目指しているのを踏まえ「国会が(改憲を)発議する。内閣の仕事ではない」とけん制し、与野党の幅広い合意が不可欠との認識を示した。

 機密を漏らした公務員らへの罰則を強化する特定秘密保護法案に関しては「日米同盟の下、米国と情報共有が必要だ。機微に触れる情報が流出するなら『日本に提供できない』となる」と、法整備に理解を求めた。

 集団的自衛権の行使容認問題では「最終的に国民の理解が必要だ」とした上で、中韓を念頭に「近隣諸国の理解を促す努力も必要だ」と語った。

 2015年10月に予定される消費税率10%への引き上げについて「低所得者対策は恒久的でなければ国民の納得を得られない」と述べ、軽減税率導入の必要性を主張した。
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「セリのおひたし」    神田の居酒屋「里」で
2003.1.26記   

 東京に出張すると泊るのはつい神田になる。会社員になって連続して勤務した土地は神田美土代町の13年間が一番長い。ホテルはインターネットの「旅の窓口」で予約するのだが、勤務先の本社がある芝公園や浜松町の近辺よりまず神田のホテルを探してしまう。

神田ステーションホテルに泊まると、だいぶ前から近くに気になる看板の店があった。ホテルを出たすぐ右のガード下に「里」という看板が上がっている。

もうかなり前になるが、神田駅東口すぐ近くに「里」という4、5人も入れば一杯になるカウンターだけの小さい飲み屋があって、おかみが一人でやっていた。大阪から出張して同期入社のNと二人で飲む時、時々彼に連れられて一緒に行った。

一人でやっている彼女はおかみさんというには痛々しい感じだが、それでも、ものに動じない明るい人だった。客は誰もが彼女のことを○○ちゃんと名前を呼んでママともおかみとも言ってなかった。当時の彼女はそういう歳回りでもあった。

あるときNと店の前を通りかかったら、その店の電気が消えていて、聞いたら、近くに店が移ったと言う。その晩は彼がそこへ行こうとも言わなかったので自分としては「里」は、結局どこに移転したのかもわからずそのまま縁が切れた。そしてそのあとは、神田駅に向かって店の前を通るたびに、ここでNと時々飲んだなあと思い出す場所でしかなかった。

半年ほど前に一度、「里」という看板が出ている店の前を通りかかったことがあるが、暖簾もなく障子がピシっと入り口を塞いでいて中の様子は一切何も見えず、一見さんお断りのような、なじみ客相手の店のような感じがして、そのまま入らずじまいだった。

先週久しぶりにこのホテルに泊まった時、また看板の「里」の字が目にとまり、ロゴもやはり見覚えのあるロゴだったので、思い切って店に入ってみた。

いらっしゃいとこちらを見て言った人は少し歳をとったように見える彼女だった。先客は一人で、なじみらしかった。二人で笑顔で話をしていた。店は前の二倍かそれよりちょっと広く、調理場を囲んだコの字型のカウンター席が12、3席でそれでも一人でやっているのは変わりなかった。ビールを頼んで2、3杯飲んでから、ここへ移ってどれくらい経つのかと聞いたら5年だと言う。

前の店にいらしてくださっていたんですかと聞くので、N君に連れられて時々行ったことがあると答えると、すぐに、Nさん、ここんとこ暫く顔を出してくれないので皆でどうされたのかなあって言ってるんですよと言った。じゃあご存知ないんだ、一年ちょっと前に亡くなってしまいましたと答えると、彼女の笑顔がとまってしばらく黙った。

病気ですか、そうですか、早かったのね。ちっとも知らなかった。良く来てもらったんですよ。そして少し唐突に、Nさんにはうちの犬も貰ってもらったんですよ。もし元気ならあの犬13才になるわと言った。

でもここんとこ、お酒の飲み方が凄くてね。そんな一遍にぐいーって飲み方しないほうがいいよってよく言ったんだけど。

亡くなった前年の秋口から年が明けた2月頃まで、大田区の新しい勤務先の工場に時々連絡して品川あたりでNと何回か二人で飲んだのだけど、なんか怖いようなピッチで飲んだのを思い出した。

店は始めて32年だが、前の場所で最初4、5年手伝っているのを入れると、35、6年店をやっていること、Nは間があいても20年以上は通ってくれたこと、大田区の工場の帰りにもよく寄ってくれたことなど話してくれた。

小さな黒板にその日出来る品が10品ほど書いてあり、その中に「セリのおひたし」があったのでお銚子とそれを頼んだ。暫くして大きな器に入って出てきたセリはちょうどいい茹で加減で量が思いのほか多く、きれいな青い色の残るセリのほのかな香りと熱燗の日本酒がよくあった。

話を聞いていた先客が、○○ちゃん今日はいい日だね、ずっと気にしてたことがわかってと言うと彼女は微笑みながら、でもちょっと強い口調で、私にはちっともいい日じゃないよ、悲しい日だよと言葉を返した。   

その時、女性客が一人で入って来て、先客の横に座り、最初から熱燗を頼んだ。この人、この店の数少ない女の常連客で、売れない女優なんですよと前からの知り合いらしく先客が紹介してくれ、彼女もニコッと軽く目礼してきた。こちらは一見の客なのに、この店の客は人懐っこい。

そのあと、ぼちぼち客が入ってきた。どの客もどの客も、今晩「里」に来ることが出来て「うれしゅてたまらん」と田辺聖子さんなら表現するだろういい笑顔で入ってくる。

ジャンパー姿の客が入って来ておかみの真正面に座ろうとしたが、彼が座るか座らないうちに彼女が言った。ねえ、Nさん亡くなったんだって、いまこのお客さんから聞いたとこなんだけど。

隅の席に座った自分の席から、入ってきたこの角刈りの客の横顔を見たとき、自分と同年輩か少し上と見た。こちらに向きなおった彼は、精悍な顔の眼のひかりが強かった。

よく海外出張もしていた人ですよね。ここんとこ大田区の工場に勤めていたNさんだよね。この店でよく一緒に飲んだ自分が知っているNと、今亡くなったと聞いたNが本当に同一人物か無意識だろうが、確認する言葉が続いた。

そうですか、いつ頃ですか、おいくつだったんですかねえ。まだ若いやね。どこの土地の出の人だったんです? いつもここに入ってくるなり、今度こんなとこ行ってきて、こんな事があったよなんて周囲おかまいなく喋りだしたりしてねえ。まあ、だけど豪傑のように見えるけど神経のこまやかな人だとあたしは思ってたよ。

ひょっとして定年で会社を退いて、たしか家は市川かあっちの方よね?こっちへ来る事がなくなったのかな~なんてお噂してたんですよ、とおかみが彼の言葉に続いた。Nの家に貰われた犬の兄弟犬が彼の家にも貰われていて、その犬はもう死んだらしかった。

こちらも、Nとは同期入社だったこと、彼の新婚家庭に寮の仲間で押しかけて、皆腰を据えてしまい、すぐ飲んでしまうので新婦の奥さんがアパートの前の酒屋からビール瓶を数本ずつ、何度にもわけて、皆にわからないように割烹着の下に隠して買って来た事、同じくらいしか給料を貰ってなかったはずだから、その月の家計は大変だっただろうなとそのことが今も忘れられないこと。

お互い出張の時は若い時から大阪や東京で良く飲んだ事、千葉の家にも何回か泊めてもらったこと、自分が神田勤務をしていた厄年の頃、会社に出ることが出来ない日々が長く続いた時、当時東予に居た彼の家に電話して、東京の心療内科の医者を紹介してもらったこと。お互い自分の知っているNの話をしあって、お互いにうなずきながら飲んだ。

こないだのあれはうまかったね、次はいつ入る・・。
かならず今度は、お出でよねというような話が客とおかみの間に流れていく。

この店では始めてのネクタイ姿の人が入って来て隣に座り、○○ちゃん、明日はこないだ言ったように休みが取れて、松本へ行って来るよとおかみに言ってるので、信州の方ですかと声をかけると、いや、自分は東京の人間だけど、学校が向こうでね。明日が去年死んだ友人の祥月命日なんで、仲間が集まって奥さんと子供と仏壇の前で一緒に飲むんですよ。おいくつだったんですか?56歳でした。

そのうち、先程長く話した人が軽く会釈して、今日は供養になりましたと言って帰っていった。この店はねえ、うまいもんが食べたくなると時々小岩から来るんですよと明日無事有休が取れて友人の法要にいけるのでホッとしたのだろう、隣の席に座ったサラリーマン風の彼が、こちらに向けて話をつづけた。

追加で頼んだイカの一夜干しもいい柔らかさで、あぶり加減もよく、うまみが一味違った。おおぶりのコップの焼酎のお湯割を飲み終る頃、もう店もいっぱいになってきた。代金を聞いて千円札3枚を出し100円玉一個のお釣りをもらい、Nが長年つきあっていたこの店のお仲間の皆さんに心中さよならを告げ、おかみにごちそうさんと言って店を出た。

ちょっと歩き、もう一度振り返ると前の店の入口にはあった、ある政党の常設掲示板が今度の店にはなかった。そういえば店の中にもそれらしい掲示は何もなかった。

時が移り、客も変わりおかみも変わったのか、それとも現実的になったサヨクの今のありようなのか、それはわからないが,Nはそれとは無関係にあの空間で、店の常連に好かれ、飲み仲間を作って長らく楽しんでいたのは間違い無いと思った。

長年気になっていた遅配物をようやく届けた郵便配達人のようにホットしたが、本当は、任務をおえても配達人はお届け先では飲んではいけなかったのかも知れない。それとも、もしかしたら届けてはいけない郵便物だったかも知れない。

だが、彼が20数年間、気のおけない人達と過ごした会社を離れた異空間に、もう一度だけ身を置かしてもらった。つい数日前、人間は死んだらどこへいく、知っている人たちの胸の中に飛び込んで行くという文章を何かで読んだばかりだった。

あのNがここにもまだ居るなあと店で感じ続け、二度とは入らないだろうあの店が、あのおかみと常連客の皆さんと一緒に出来るだけ長く続いて欲しいと思いながら、もう後ろは見ないでホテルに向かった。 了

☆今日、10月26日が2001年に亡くなった中島隆一君の祥月命日です。
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文化功労者に選ばれた中井久夫先生

中井先生が精神医の現役でおられた1995年、先生の診察を受けたことがある。

 阪神大震災が起こった後、受け止めかねることが自分に生じた。

何回かのヒヤリングのあと、先生は言われた。「考えて考えて、自分ではもうどうしようもないとなった時に、時の氏神が現れることがあるんですよ。あなたにとってその従兄さんは時の氏神だと思う。」

 そうかと思った。家族だけではないのだと。自分にも支えてくれる人たちがいるのだと。

この一言で乱れていた気持ちがかなり落ち着いた。

中井先生、ありがとうございました。そしておめでとうございます。
 
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