2016年2月6日土曜日

福島原発事故が起きた2011年4月13日から4月17日の「阿智胡地亭の非日乗」の記事

2011年04月17日(日)
福島原発 現地作業ボランテイア・プロジェクト
「福島原発 暴発阻止行動 プロジェクト」結成へむけて
/山田恭暉(やまだ やすてる)

福島第一原子力発電所の現状についてはいまさら説明するまでもありません。しかし確認しておかなければならないことは、次の事実です。

1) 暴発を防ぐためには、ホースによる散水のような一時的な処置ではなく、10年の単位の時間安定して作動する冷却設備を設置し、これを故障することなく保守・運転し続けなければならない。

2) この冷却設備の建設・保守・運転は、すでに高度に放射能汚染された環境下で行わざるを得ない。

3) もし、安定した冷却設備を建設・保守・運転できなければ、3000 万人もの人口を抱える首都圏をも含めた広範な汚染が発生する可能性がある。このような最悪のシナリオを避けるためには、どのような設備を作ることが必要か、放射能汚染を減らすためにどうしたらよいか、などなど、数多くの技術的課題があることはもちろんです。この点についても日本の最高の頭脳を結集した体制ができていないことは大きな問題です。

さらにもう一方では、最終的に汚染された環境下での設備建設・保守・運転のためには、数千人の訓練された有能な作業者を用意することが必要です。

現在のような下請け・孫請けによる場当たり的な作業員集めで、数分間の仕事をして戻ってくるというようなことでできる仕事ではありません。

身体の面でも生活の面でも最も放射能被曝の害が少なくて済み、しかもこれまで現場での作業や技術の能力を蓄積してきた退役者たちが力を振り絞って、次の世代に負の遺産を残さないために働くことができるのではないでしょうか。

まず、私たち自身がこの仕事を担当する意志のあることを表明し、長期にわたる国の体制として退役した元技能者・技術者のボランティアによる行動隊を作ることを提案し要求していきたいと思います。

当面次のことを提案します。

1. この行動隊に参加していただける方を募集します。
原則として60 歳以上、現場作業に耐える体力・経験を有すること

2. この行動隊を作ることに賛同し、応援していただける方を募集します。

これらの方々は、次ページにご記入いただきE-mail、FAX あるいは郵便でお送りください。

なお、このプロジェクトは直接的には国会や政府に対する働きかけと、広く人々にこの行動隊が必要であることを訴えることを活動の中心とします。状況が流動的なこともあり、進展に応じて様々な面への活動を広げていくこともありうると考えます。

また、この提案文を多くの方に転送していただくことをお願いします。

2011 年4 月
山田恭暉(やまだ やすてる)

「福島原発 暴発阻止行動 プロジェクト」
134-0083 東京都江戸川区中葛西5-11-25-707
電話&FAX 03-5659-3063
携帯電話 090-3210-9056
メール bouhatsusoshi@aj.wakwak.com

□ 福島原発暴発阻止行動隊に参加します
□ 福島原発暴発阻止行動隊に賛同し応援します
ご氏名
ご住所 〒
お電話
FAX
携帯電話
メールアドレス
                  以上 

☆長くお付き合いをしているTMさんからメールを頂き、山田恭暉さんのプロジェクトの紹介を受けました。TMさんは45,6年前に仕事を通じて山田さんと知り合い、以降つかず離れず交流を続けておられるそうです。

 プロジェクトを立ち上げた山田恭暉さんは過去にも、例えば「紛争地に医療無線を送るNGO」活動を主催されたそうです。

 ご本人は、元々は冶金が専攻のエンジニアとして製鉄業界企業に勤務した年金生活者。学生時代から烈々とした気概で、社会活動を企画し組織し牽引しているご仁だそうです。
  週刊文春4月21日号「文春図書館」
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鳩山前首相の勉強会
鳩山前総理勉強会での上杉隆氏の講演

動画はこちら
 
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小出裕章氏原発学習会(於静岡)2011.04.16
主催:生活クラブ生活協同組合・静岡

Video streaming by Ustream
ビデオニュース・ドットコムの「福島原発最新状況分析」はこちら
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このダジャレの作者はダレジャ?
「テレビ映りを気にする知事→モニター健作」

「どうしても英訳出来ない日本だけの英文法→現在官僚形」

「うっかり失言しちゃうソーシャルメディア→つい言ったぁ」

「ちあきなおみが島根県にささげる名曲→出雲のように幕が開き」

「総理の肩や腰にいますぐ貼りたい→リーダー湿布」

「なかなか自ら進んでやらないアメリカの州→未志願州」

「選挙に行かないとかけて、とっても危ないととく。その心は「きけん」でしょう。」

「頑張る茨城県が元祖の国民的洋食→スパゲティー水戸ソース」

「お坊ちゃまとエリートばかりの方々→オール殿下」

「他人の言うことに耳を貸さない永田町の方→カンこ親父」

「短気な人のファストフード→マク怒鳴ルド」

                答えはご存じの・・ デイブ・スペクター

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現場から発信する英メディアの東日本大震災報道とは
一部引用・・

・結局、海外に住む日本人にとって、情報収集や論考にもっとも役立ったのはネットで展開される情報であった。ネット上で情報を存分に出す媒体(例えば、上記の日本のネットサイトに加え、英国では、購読者でなくもほとんどすべての記事が読める「エコノミスト」や無料閲読が原則となる英国の新聞社サイトなど)があったからだ。

 なお、テレビ、新聞、ネットが分かちがたく融合している英国の現状を一言記しておきたい。先のBBC24はテレビ受信機でも見れるが、ネットでも同時配信されている。BBC及び民放の多くの番組は放送後でもテレビあるいはネットで視聴できるようになっており、BBCの充実したニュースサイトには世界中からアクセスがある。新聞社のネットサイトのほとんどは無料閲読が原則で、ラジオももちろんネットでも聞ける。また、テレビあるいは新聞記者はネット上でも思い思いのブログを書く。ツイッターをやる記者も多い-もちろん実名である。

・しかし、もっと大きな懸念がある。それは、日本の政府や大手マスコミの中で、「こんなことを言ってはまずいだろうから、言わないでおこう」「言えば、パニックが起きるから」-という自制部分がときに強すぎるのではないか、と言う点だ。通常であればそれでも国は回っていくだろう。しかし、今は緊急時だ。はっきりと事実を述べ、出すべき情報はどんどん出していくことが必要だ。

 私は英テレグラフ紙のコラムニスト、アンドリュー・ギリガン氏が福島の原発事故の対処に当たる作業員に直接取材した記事(3月27日付)を訳し、これをブログに載せた。この記事には作業員の名前と顔写真が出ていた。日本のマスコミでもすでに個人名が出ていたかもしれないが、ブログに対する感想で、「日本ではほとんど(作業員の個人名などに関して)報道されていない」というコメントをもらった。

・ 英メディアが送った大量の特派員は震災の現場に向かっていた。大衆紙「サン」は震災の翌日、家屋瓦解の大きな写真に、ひとこと「黙示録」という言葉を載せて一面を作った。日曜紙インディペンデント・オン・サンデーは日の丸を1面に載せ、「がんばれ、日本。がんばれ、東北」と日本語で入れた(3月13日付)。

 今回の英メディア報道で強い印象を残したのは、一人ひとりの記者が、記者であること以上に一人の人間として見た事を率直に伝える姿であった。

 チャンネル4のスノー記者は、コンビニの前で文句も言わずきちんと一列に並ぶ日本人の姿を見て、その礼儀正しさに感動し、同局のトムソン記者は仮設風呂場を提供する会社の活動を紹介し、風呂場には「日本人だったら10人入れるが、私たちだったら8人で一杯だな」と苦笑する。フィナンシャル・タイムズのデービッド・ピリング元東京支局長は、被災地の大きな破壊の状況に、ただただ呆然とし、大きく衝撃を受けながらも、元の家の所在地を確かめるためにやってきた住民たちと一緒に探し物をする。

 震災発生から一月後、ガーディアン紙のジョナサン・ワッツ記者は「まだ日本の福島の戦いは終わっていない」という見出しつけた記事を書き、チェルノブイリ事故より福島原発事故の影響が重いと見る米専門家などの見方を紹介した(4月12日付)。ワッツ記者は、福島原発の事故で放射能汚染による死者は現在までに出ていないが、果たして作業員が十分に守られているかを問いかける。「英雄として賞賛された作業員たちが」、最も有名な「核のモルモット」になることを危惧している。私自身、非常に気になっていることの一つであるー問題が起きた原発の近くで作業をする人々は、本当にきちんと守られているのだろうか?

全文はこちら
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一つの「原子力事故対応マニュアル」
「ニュース・スパイラル 高野論説」から一部引用・・

福島第1原発の連鎖事故は、ついにレベル7、史上最悪とされてきたチェルノブイリ事故と同じ程度の大惨事となりつつあると判定された。チェルノブイリ級ということはおおむね、原発周辺の30キロ圏が死の地帯と化すだけでなく、300キロ圏内の各所にまで点々と高濃度汚染地域が広がって、そこから40万人は避難したものの、子どもらを含む残りの500万人以上は故郷を捨てるに捨てられずに今なお放射能と同居して暮らしている、といった状況が起こりうるということである。

 福島第1の場合、100キロ圏の人口は330万人、300キロ圏となると首都圏も含まれることになるから、被害の大きさはチェルノブイリの比ではなく、東日本死滅である。

 では西日本は安全かと言えばそんなこともなく、15基の原発が立ち並ぶ福井県はじめどこででも福島と同じことは起こりうる。自分の命は惜しくはないけれども、子や孫を守り国を救うために戦わなければならず、それには何があっても生き延びなければならない。そう思って、原子力事故への最小限の自衛策を、桜井淳監修『原子力事故自衛マニュアル』ほかいくつかの新聞・Web情報を参照して整理した。こんな程度のことはとっくに知っているという方は読まなくて結構である。

中略

●自宅退避になった場合にまず何をすべきか?
 まずは外に出ないことだが、
(1)洗濯物や、庭・ベランダなどに置いてある大事なものを屋内に取り込む。汚染されている疑いがある衣服や洗濯物は、ビニール袋に入れて玄関の片隅などに保管し、後に自治体などで放射能検査を受け、汚染が酷ければ汚染物質として廃棄処分して貰い、軽微であればよく洗濯して使う。
(2)すべても扉や窓を閉め、雨戸があればそれも閉め、ビニールテープやガムテープで隙間を塞ぐ。
(3)エアコンや換気扇を止める。
(4)それが終わったら、なるべく窓際や壁際には近づかない。
(5)事故発生から時間が経っておらず、水源地や浄水場がまだ汚染されていないと判断できるなら、浴槽、バケツ、ペットボトルなどに目一杯、水を汲んでおく。

●外出中に事故発生を知ったらどうするのか?
 屋外・野外を歩いていて事故発生を知った場合、事故の規模や現場からの距離にもよるが、ただちに身を守らなければならないと判断すれば、
(1)まずハンカチなどで口と鼻を塞ぎ、放射能を吸い込むことを防ぐ。
(2)付近の建物、出来るだけ木造ではなく鉄筋コンクリート造の建物に飛び込む。
(3)なるべく建物の奥に入り、窓を閉めエアコンや換気扇を止めるよう中の人に言う。

全文はこちら
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周辺住民に被ばく量測定器を がんセンター理事長提言
2011年4月14日 21時22分共同通信

国立がん研究センター(東京)の嘉山孝正理事長が14日、同センターで記者会見し、福島第1原発の比較的近くの住民に、個人の被ばく量を把握できる小型測定器を配布すべきだとの提言を公表した。

 嘉山理事長は、住民の累積被ばく量は、健康影響が生じるとされる100ミリシーベルトを大きく下回っていると考えられると強調。その上で「配布により、科学的根拠を基に住民に安心してもらえる。危険な場合も理由を分かってもらえる」と目的を説明した。今後、国や福島県に働き掛ける。

 住民の外部被ばくの量は、現状では大気中の線量などから推定するしかないが、測定器を使えば正確に把握できる。同センターによると、配布を想定しているのは、医療関係者が普段から使う「フィルムバッジ」。国内に在庫が約2万個あるという。

 原発作業員らが着けている線量計とは違い、瞬時に線量の把握はできないが、定期的にメーカーが回収して被ばく量を測定、1~2週間で結果が分かる。1回3千円程度の費用は「国などが負担すべきだ」としている。

 嘉山理事長は会見で、住民の無料がん検診や、健康影響の有無に関する長期的な追跡調査の必要性も指摘した。追跡調査は、十分に分かっていない低線量の放射線の影響を解明する手掛かりになる可能性があるが、個人情報の管理など課題もある。

(共同)
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マルチコピー機なら 小さい写真もカンタン印刷!  ミニ情報
セブンイレブンにあるマルチコピー機で出来ます。

こちら

例えばこんな風に・・

一枚当たり30円だそうです。
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事故調査と犯罪化 再発防止と警察調査の関係
“事故原因 捜査証拠に提供せず”
4月15日 5時33分 NHKニュース

航空や鉄道事故が起きた際に行われる原因調査が、警察の捜査から独立しておらず、再発防止を目的にした調査に支障が出ていると指摘されている問題で、国の運輸安全委員会は、調査報告書のうち、結論に当たる事故原因の部分は、捜査の証拠としては提供しない方向で、警察庁と協議に入りました。

航空や鉄道の事故が起きた際は、警察の捜査とは別に、国の運輸安全委員会が、再発防止を目的に事故原因を調査します。しかし、調査報告書は最終的に警察に提供されるため、事故の当事者が刑事責任の追及を恐れて事故調査にも口を閉ざすなど、事故の全体像を明らかにするうえで障害になっていると指摘されています。

これについて、JR福知山線の脱線事故をきっかけに事故調査の在り方を検討してきた、遺族や専門家らの検証チームは、15日、事故調査を捜査から明確に独立させるよう求める提言を、大畠国土交通大臣に提出します。

これを受けて、運輸安全委員会は、調査報告書のうち警察に提供するのは客観的な事実の情報にとどめ、結論に当たる事故原因や事故の当事者が話した内容は、捜査の証拠としては提供しない方向で、警察庁と協議に入りました。

近く、実際の事故で新しい方法を試み、問題があるかどうか検証する方針です。事故の再発防止と関係者の責任追及の兼ね合いは、長年議論されてきた課題で、今回の取り組みが事故調査の独立性を高めることにつながるか、注目されます。
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2011年04月16日(土)
行け、戦場に!戦場カメラマンと従軍記者はいずこに?
東京電力福島第1原子力発電所の事故現場ではいま、4基の反応炉の炉心溶融を起こさないように必死に戦っている多くの人たちがいる。

この戦闘は放射能被ばくを避けつつやらないといけないという大変な労苦を背負っている。まさに現地は核物質から出る目に見えない放射能と戦う戦場だと思う。

その工事は既に一か月を越えた。

しかし大手新聞社は現地取材に記者とカメラマンを一回も派遣していない。東京電力に申し入れたが拒否された?たとえそうであってもそんなことで引っ込むのは許されない。

現状では大手メディアの経営者は「現場現実現物」という報道の三原則を放棄している。あなた方の使命を果たして欲しい。

専門家の防災助言を受け、防御服を借り現場のルールを守れば、作業を日々続けている作業者と同じ時間滞在し取材できる。

 現場にいる日本人の働きに全日本人、日本国、そして畏きあたりの命運がかかっている。この先祖代々暮らしてきた、「水清く物なり良き美しい国」の運命がかかっている。いや宇宙船「地球号」の全乗組員の命運がかかっている。

その現場がどうなっているか、メディアは自分の眼で誰も見ていない。

又聞きか二次情報だけしかなく、なんやかんや噂や憶測だけが飛び交っている今の報道レベルは良くない。

日本のメディア業界にはテレビの娯楽番組用の報道記者と戦場カメラマンだけしかいない?? んな訳はないことを阿智胡地亭は知っています。

 いずれにせよ、日本新聞協会編集委員会はいまこそ、

福島原発事故現場の代表取材を正当に東京電力に申し入れ、実行する義務があります。それは国民と畏きあたりへの、あなた方の職業的任務だと思います
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ドナルド・キーン氏 日本に永住する考え
4月15日 14時9分 NHKニュース

日本文学者でコロンビア大学名誉教授のドナルド・キーンさんが、14日、NHKのインタビューに答えて「東日本大震災があった今こそ、愛する日本への信念を表したい」と述べ、日本国籍を取得したうえで日本に永住する考えを明らかにしました。

ドナルド・キーンさん(88)は、半世紀以上にわたって日本文学の研究を続け、日本文化を海外に普及した功績から2008年に文化勲章を受賞しました。キーンさんは、今月末の講義を最後に大学を退職するのを前に、14日、ニューヨークの自宅でNHKのインタビューに応じ、「奥の細道」を英訳し東北地方を訪れたこともあることから、今回の東日本大震災について大きな衝撃を受けたと語りました。そして「外資系の会社が社員を日本から呼び戻したり、野球の外国人選手が辞めたり、『危ない』と言われたりしているが、そういうときにこそ、私の日本に対する信念を見せる意味がある」と述べて、大学を退職したあとに日本国籍を取得して日本に永住する考えを明らかにしました。キーンさんは、また「私は、『日本』という女性と結婚した。今回の震災では日本の誰もが犠牲者だと思うが、日本人は、大変優秀な国民だ。今は大きな打撃を受けているが、未来は、以前よりも立派になると信じている」と愛する日本へエールを送りました
2011年4月16日 | 記事へ | コメント(0) | トラックバック(0) |
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沖縄差別発言は「捏造」と主張 前国務省日本部長
2011年4月15日 10時53分東京新聞
 ケビン・メア氏


 【ワシントン共同】米紙ウォールストリート・ジャーナル(電子版)は14日、日本や沖縄に対する差別的発言をしたとして、国務省日本部長を更迭され同省を6日付で退職したケビン・メア氏とのインタビュー動画を掲載、メア氏は発言について「沖縄での米軍基地再編を邪魔しようとするグループによる捏造だ」と主張した。

 メア氏は、発言を聞いた学生が2カ月半後に作成したメモに基づいて発言内容が伝えられたと述べ「私の発言の記録としては全く信ぴょう性がない」と強調。

 自身の発言として報じられた内容は「沖縄の人々だけでなく日本の文化全般に対しても、非常に無礼で侮辱的だ」として「私の発言ではないことをはっきりさせたい」と指摘した。

☆メアさんの言い分をなぜアメリカ政府は了承しなかったのだろうか?

 いずれにせよ当事者の両者をきちんと取材し、インタビュー記事を掲載するのはジャーナリズムの正道だ。判断は読者がすることだ。

私は思った。日本人をなめると、どこまでウソをついても罪悪感を感じることはないのだなと。但しまだインタビュー動画を通しで見ていないので、この記事を読んだ限りの思いです。
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ケビン・メア氏のインタビュービデオ ありました。
☆動画をみつけました。インタビューを聞いた結果も先のエントリーに書いたことは変わりません。なおビデオは多少編集されています。(音声と画面につなぎあり。)<WSJ日本リアルタイムのビデオはこちら
2011年4月16日 | 記事へ | コメント(0) | トラックバック(0) |
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高村薫さん 東京新聞の投稿記事
一部引用・・

■[放射能]東京の放射線量(4月14日)

 昨日の東京新聞の夕刊に、作家の高村薫氏が社会時評「いま決断の時」を寄稿している。福島第一原発の事故が、周辺住民の生活経済、日本経済に大打撃を与えること、「原子力が安価な電源だというのは大嘘である」と述べた後に、原発運転停止の決断を政治家に求めている。

 一部を引用させていただく。

「この世界有数の地震国で、チェルノブイリと比較されるほど深刻な事故を引き起こした日本の商業原発は、もはやどんな理由をつけても、存続させるのは無理だろう。今回私たちは、原発が安全か否かという半世紀にわたる論争がいかに無意味だったかを学んだ。問題は、安全か安全でないかではない。

そんなことは神しか知らないのであり、要は私たちが受け入れるか否か、だけなのだ。将来的に原発を捨てて電力不足に苦しもうとも、次の大地震と原子力災害に怯えて生きるよりはよいと思えるか、否か。いま私たちは、未来のためのそんな選択を迫られるほど決定的な地点に立っていると思うべきである。このまま漫然としていては中途半端な復興と、経済の縮小衰退が待っているだけであれば、決断の一つや二つしないでどうするか。

 私たちはいま、十六年前とは比べものにならない厳しい未来を予感し、不安と不透明感に包まれている。欲しいのは小さな安心である。原発の不安が一つ取り除かれたなら、代替エネルギーへの転換に向けて多くの新産業が動きだす。それが希望を生み、被災地にも仕事をもたらす。折しも統一地方選挙が行われているが、政治家はいまこそこうした希望を語るときだろう。」

こちら
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ずっと好きな歌  笹井宏之さんの歌
ある日何を見ようというあてもないままにたまたまテレビをつけた。

画面に現れたのは細身のすっきりした青年のドキュメンタリーだった。

番組の中で彼の病気の日々と彼の和歌が紹介されていく

最初の歌を聞いたときから 胸がつまるような
身体が震えるような不思議な体験が自分にきた

それが笹井宏之という歌人を知ったきっかけだった。

知ったときには彼は亡くなっていた。

こんな風に自分の母親を詠うことができる人間がいる。
彼の歌の中でも とても好きな歌だ。

 葉桜を愛でゆく母がほんのりと少女を生きるひとときがある

そして

冬ばつてん「浜辺の唄」ば吹くけんね ばあちゃんいつもうたひよつたろ

風という名前をつけてあげました それから彼を見ないのですが

ふわふわを、つかんだことのかなしみの あれはおそらくしあわせでした

笹井宏之が残したサイト「些細」はお父さんが引き継いでいる。
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デモ規制も新しいやり方が必要?
☆高円寺のデモはこれまでの組織化されたデモとは相当違いがあるようだ。デモの企画者が驚いているくらいだから、警視庁の警備公安部はもっと驚いているだろうと思う。コントロールが可能な対応策はあるのだろうか?

これまで右翼の街宣車の活動資金は、官房機密費から出ていたという説もあるが、民主党政権になった今、それは難しいだろう。警察庁が別働隊でこれから何をどうを使ってくるか。

 今回多かった初めてデモに参加した一般の男女が恐怖心を抱いて、デモはやっぱり恐ろしいと思わせる手でも考えないと、現在の警備陣容では、これまでのような規制は難しい。

それとも警察庁の職員も家族も原子力汚染は怖いはずだから、反原発のデモは厳しい規制を押さえるかな~?まさかね。

⇒Begin forwarded message:
日時: 2011年4月12日 22:51:21JST
件名: 高円寺4/10demonstration

私は家族と高円寺のデモに出かけました。その様子は大量のYouTube映像で伝えられ、繰り返す必要はないでしょう。これが、BREAK THROUGHの始まりであることは間違いありません。あの3年前の反G8行動では到達できなかった瞬間が、高円寺駅前に遂に出現した。福島はじめ膨大な死者たち、国内難民、まだ見えない被爆者たちの魂と共に、と言うべきでしょう。

とはいえ、5時間立ちっ放し歩き続けた私自身も「参加者1万5000人」というのは、「飲んだビールが5万本!」的な「素人の乱」一流の冗談だろうと思っていました。ところがそうではない。友人から届いたメールを転送します。
取り急ぎ、現場からの証言を伝えます。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

さぶろうです。報告が遅くなりました、すいません。当日はデモ民衆側警備スタッフの一人として臨みました。

イラク反戦運動が失速した原因に「排除の思想」と「警備公安警察との密接的な協力への嫌悪感」が挙げられるかと思います。イラク反戦運動時に主催者から排除される側にいた者の一人として、「『排除の思想』の排除」「統制欲望の廃棄」「私物化の排除」「オートノミーの復権」を当日の警備方針としました。

出発会場の高円寺中央公園で4000人まで計測していたのですが、かなり早い段階で計測をあきらめ、会場整理に専念しないとデモ出発ができないまでに続々と詰めかけてくるという事態に対処するため会場付近の誘導に専念せざるを得ませんでした。会場に入りきらないため、警察の警備と協議して会場を取り巻く道路方向へ誘導。デモ出発時は高円寺駅から会場に参加しようとする人々が続々と続いているため、デモ後続に流れるように迂回誘導。出発時点で7000人を超えていました。高円寺駅や沿道からも途中参加者が合流してきました。五日市街道入り口では沿道参加者、新高円寺駅からの合流が相次ぎ、計測者は10000人まで数えてそれ以上のカウントを断念し、交差点の警備にあたりました。高南通り五日市街道入り口交差点では歩道からの参加者が続出しており、この時点で13000人を超えていた模様です。東高円寺駅からデモに参加する人々がたくさんいる、との報せも入ってきました。デモ先頭が環七大久保通り交差点とゴールに近付いている段階で、最終出発梯団がやっと出発という報告を受け、改めてこの場所での参加者定点計測者に参加人数の計測をお願いしました。

高円寺地域は高円寺阿波踊りという夏イベントがある土地柄なので沿道から途中参加するという文化が健全にあるということと、原水禁運動発祥の地であるという歴史的経緯もある土地柄です。これらの要因については後付けの理由ではあるにせよ考慮してもいいのではないかと。

印象的な出来事として、排外主義を煽るネット右翼連中数人がデモ参加者への罵倒宣伝を始めようとしたら、初参加の人々や真性の新右翼参加者の抗議に遭い、公安警察に庇護されながらつまみ出されるという光景に出くわしました。この期に乗じて排外主義を煽るクズどもの惨めさたるや。

デモの参加者は圧倒的に若年層と子連れの世代でした。また、ほとんどの参加者がデモ初体験の人々でした。いかなる政治的な枠組みや組織動員がない中でこれだけの人々が参加したのはとても画期的な出来事だったのではないか、と考察するものです。人々の政府や東電への鬱積した不満や、日常生活がもはや非日常生活の毎日であるという抑圧感が、なんとか表現したい、声を出さないといけない、として街頭表現行動を促すきっかけとなったと思います。それにしても当日の参加者数の目算は見事裏切られました。500人からせいぜい多くても1000人くらいかな、と予想していたので、解散地点での参加者流れ解散誘導はそれこそてんてこ舞いでした。なにしろ計測者からの参加者が15000人を超えているとの連絡を受けて、解散点パニック回避しか頭にはなかったからです。

民衆による異議申し立てが始まりました、屋内蟄居を強制されている都市住民がたくさん住んでいる地域である、という条件があるにせよ、このクニのエネルギー政策を転換させようとする民衆の意思が表示されました。また、このような条件を前提にするならば、都心部であろうと郊外であろうと異議申し立ての街頭表現行為が可能であるということです。みなさんがお住まいの地域でも街頭示威行為が同時多発的にあってもいいのではないかと思います。

関東大震災時に排外主義を推進した天皇制ファシズム政権中枢部のA級戦犯とされながらもGHQの意向で無罪となり、以降の原子力推進という国家政策を支えた読売新聞の正力松太郎。この正力松太郎が警察官僚として関東大震災時「朝鮮人が井戸に毒を投入している」とする流言飛語を意図的・計画的に発信したことと、戦後、アメリカ合州国のスパイとなることと引き換えに無罪放免となり、読売新聞が原子力推進キャンペーンを、アメリカ合州国による庇護のもとに展開したことはとても示唆に富んでいます。

民衆による異議申し立てがマスコミによって報じられない理由はみなさんご存知の通りです。東京電力による広告収入が巨額であるため、東京電力を根底的に批判する論調を書くことができないのが読売新聞を筆頭とするマスコミです。ジャーナリズムの基本に立ち返り、視点が民衆の側から発信するのか、為政者の側から発信するのか、という問いかけに答えるべき時期にあるのではないか、と思われます。というか政府の広報機関としてしか機能していない大手マスコミの報道なんぞ民衆は誰も信じられなくなっているので、反原発の巨大デモが報道されない事態に「どうせマスコミなんてそんなもんだろ」との確信をいよいよ深める結果ともなっています。マスコミに頼ることなく、民衆自身の自立した情報発信の重要性を確認していきましょう。

みなさんとは近いうち、またどこかで出会えるかと思います。4.10は「民衆の意思表示の始まりの始まり」です。これからはもっと大勢の民衆が意思表示としての街頭行動に合流してくるでしょう。為政者にモノ言わぬ住民、との恥ずべき称号を払拭する、その「始まり」です。その渦の中でみなさんと再会したいと思います。その時はよろしく、です。

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海兵隊グアム移転、嘉手納より南の先行返還訴え
 知事会見

2011年4月15日 琉球新報

定例記者会見する仲井真弘多知事=15日午前、県庁

 仲井真弘多知事は15日午前の定例記者会見で、日米両政府が米軍普天間飛行場全面返還に合意して15年を迎えたことに関連し「パッケージ論が言われているが心外だ。在沖海兵隊のグアム移転、嘉手納より南の基地の返還はしっかり実現してもらいたい」と述べ、在沖海兵隊グアム移転、嘉手納より南の施設返還を先行実施するよう訴えた。 在沖米海兵隊の抑止力について「沖縄だから抑止力があり、日本の別の場所にいけば消えてなくなるとは思わない」と指摘。「辺野古移設は事実上不可能で、県外(移設)が早い」と述べ、普天間の県外移設をあらためて訴えた。以下略
【琉球新報電子版】
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証拠改ざん 前田元検事に懲役1年6月の実刑
毎日新聞 4月12日(火)10時11分 配信

 郵便不正事件の証拠品だったフロッピーディスク(FD)のデータを改ざんしたとして、証拠隠滅罪に問われた大阪地検特捜部の元主任検事、前田恒彦被告(43)に対し、大阪地裁は12日、懲役1年6月(求刑・懲役2年)の実刑判決を言い渡した。中川博之裁判長は「真相解明を目的とする刑事司法の根幹を破壊しかねない所業で、極めて強い非難に値する」と実刑の理由を述べた。  判決によると、前田元検事は、厚生労働省の公的証明書が不正に発行された郵便不正事件の捜査で、09年7月13日、地検庁舎内で、同省元係長、上村(かみむら)勉被告(41)の自宅から押収したFDのデータを改ざんした。中川裁判長は「検察官は有罪立証の妨げになる消極証拠とも誠実に向き合う態度が求められている」と指摘。前田元検事が、裁判が紛糾することや、上司から叱責(しっせき)されるのを恐れてデータを改変したことについて「主任検事の重圧があったにせよ極めて短絡的。検察官の行為として常軌を逸している」と批判した。

 弁護側は、改ざんされたFDデータは、厚労省元局長、村木厚子さん(55)=無罪確定=の有罪、無罪を決定付ける証拠とは言えないと主張していた。中川裁判長は「FDは重要な客観証拠。改変前のFDデータを記載した捜査報告書が作成されていなければ、村木さんに重大な不利益が生じるおそれがあった」と判断した。

 前田元検事の裁判では、検察、弁護側双方が、前田元検事の証拠改ざんを知りながら、元特捜部長、大坪弘道被告(57)と元特捜部副部長、佐賀元明被告(50)=ともに犯人隠避罪で起訴=が隠蔽(いんぺい)したと主張したが、判決は上司2人の対応については言及しなかった。

 大坪元部長と佐賀元副部長は、裁判前に争点を整理する公判前整理手続き中。2人は、起訴内容を全面否認している。前田元検事の裁判とは別の裁判官3人が担当し、異なる証拠や証人に基づいて審理される。【苅田伸宏】

 【ことば】証拠改ざん・隠蔽事件

 大阪地検特捜部は09年、公的証明書を不正に発行したとして、厚生労働省の現職局長だった村木厚子さん(55)を逮捕、起訴した。裁判で特捜部のずさんで強引な捜査が明らかになり、10年9月、村木さんは無罪になった。その後まもなく、特捜部に押収されたフロッピーディスク(FD)が、記録を書き換えられて還付されたことが報道で発覚。最高検は主任検事だった前田恒彦被告(43)を証拠隠滅容疑で逮捕した。前田元検事はFDデータが立証方針と合致しないのが疎ましく、村木さんを起訴した後、都合のいい内容に改ざん。改ざん前のデータが印刷されて捜査報告書に添付されているのを失念しており、二つの記録があることから改ざんが明白になった。最高検の捜査で10年1月末ごろ、証拠改ざんが地検内部で広まったが、過失の事案として処理されていたことも判明。当時の特捜部長、大坪弘道被告(57)と特捜部副部長、佐賀元明被告(50)が犯人隠避容疑で逮捕され、起訴された。大坪元部長ら2人は裁判で検察側と徹底抗戦する意向を表明している。

弁護士 落合洋一のブログから引用。

執行猶予判決の可能性も指摘されていましたが、私自身は、検事が、それも主任検事という立場にある者が重要証拠を改ざんするという悪質性から、実刑の可能性が高いのではないかと思いつつも、情状面も考慮されて、実刑でも懲役1年程度ではないかと思っていました。懲役1年6月というのは、なかなか厳しいもので、裁判所の、この事件に対する厳しい姿勢が出たものと思われます。事件を矮小化して組織防衛を図りたいという検察庁の思惑と、被告人にとって有利に事を運びたいという弁護人の思惑(これはそれなりに理解できますが)が合致する面があり、当事者が結託して、被告人は悪くないと言い合うという、異様な、醜い公判になっていたようですが、裁判所も、そういう茶番劇に乗せられるほど愚かではなかったということでしょう。

期待していたであろう執行猶予判決が得られず、控訴、上告して執行猶予がつく可能性は皆無と思われますから、今後、これが前田元検事の、元上司らの公判における証言に、どのように影響するかが注目されます。

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東京電力・清水社長会見(仮払い補償金について) 2011年4月15日(昼)

Video streaming by Ustream
清水社長の発言の要旨は「続きを読む」に。
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2011年04月15日(金)

風評の得体のしれない怖さ
(13日に掲載。日付を本日にして再掲載)

2年前、新型インフルエンザの日本の最初の患者が神戸で出た。

高校生の対抗試合を通じて連鎖的に患者数が広がる様が、全国ネットのテレビと大手新聞で連日報道された。

神戸の会社員が東京へ出張してビジネスホテルで宿泊拒否を受けた。

神戸の洒落たウェデイング館の披露宴で新生活をスタートしようと計画していたカップルは、神戸以外に住む親戚や友人の招待客から遠まわしに出席を辞退すると言われて、寂しい宴をするしかなかった。

阿智胡地亭も大阪での学校関係の集まりの出席通知を出していたが、自分も家族も健康体であったが、各地からの出席者に心配をかけてはと思いメールで可否を伺った。やはり遠慮してもらうほうがいいというニュアンスの反応だったので参加を取りやめた。

修学旅行で香港だったかに行った東京の高校生?が、成田から電車を乗り継いで都内の自宅に帰ったときのメディアの騒ぎ方も凄かった。

そのため、高校生が通う高校に、なぜ電車で帰らせたと、沢山の都民から非難と抗議の電話が押し寄せた。校長はテレビの前に引きずり出され懺悔とお詫びを涙声で全国のくにたみに伝えた。

 本当の被害者がな~んも被害を受けていない高みの見物人から罵声をこれでもかと受ける。

いま福島ナンバーの車が都内のコンビニの駐車場で駐車しているだけで、
放射能に汚染するからすぐ車を出せと文句を言われ、ホテルの予約を取ろうと電話して福島の住所を言うと、「放射能は大丈夫、でよろしかったですか」と言われ、予約が取りにくいと福島県の新聞に県民の腹立たしい思いの声が書かれている。

 ここ3週間の間に神戸の北野町に中国・韓国の観光客の姿は全く消えた。

海外の人にFukushimaTokyoOsakaKobe間の距離なんかわからない。日本イコール放射能汚染だと思ってしまう。神戸の新型インフルエンザの時の、神戸イコール・インフルエンザ保菌発病と思われた体験から間違いなくそう思う。

日本列島人は、これからかなり長い間、日本から来たというだけで他国で疫病神扱いされる覚悟をせざるを得ないが、な~んも悪いことした覚えはないのに、現住地を離れざるを得ない福島県の放射能避難対象地の方々を思い、せめて耐えるしかない。

そんな状況で原発事故の現実認識が後手後手にまわり、海外へのまっとうな国家広報が出来ていない政府は、これからは本腰を入れて日本のイメージが実態以上に悪化しないようパブリシティに取り組んで欲しい。

 いまこそ外務省本省の外務官僚と海外の大使館、公使館で働く公務員さんたちの出番だ。やってくれるかなあ・・・・・。

やって欲しいなあ。
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災害地派遣の自衛隊員の二つのレポート 現状と問題点

災害派遣、現場自衛官から上がる悲痛な声

なぜ政府は現場が活動しやすいように手を打たないのか


こちら

東日本大震災、自衛隊は何をしているのか

陸路が寸断する中で、
効果的だった海からの支援


こちら
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福島県飯館村の3歳未満の乳幼児と妊婦、村外避難。
☆強制的に日常生活が変えられていく。期限なく居住地を離れる保護者の精神状態が乳幼児の成長に影響しないわけはない。人の体と心は一体だ。放射能が許容範囲に納まるまで、仮の避難場所ではなく希望者には各地の電力会社の社宅に入ってもらえばいい。

(2011/04/14 10:06) 福島民報

乳幼児ら村外避難開始 飯舘 

 福島県飯舘村の乳幼児らの村外避難が13日に始まった。
 避難を希望する3歳未満の乳幼児と保護者、妊婦13世帯38人が申し込み、初日は4世帯10人が福島市飯坂温泉の旅館に入った。
 女の子を抱きながら訪れた女性は受け付けを済ませ、不安な表情を浮かべながら部屋に向かった。大量の衣類や紙おむつ、ミルクなどを持参する若い夫婦の姿も見られた。
 土壌放射能の数値が高い比曽、長泥、蕨平の村南部3行政区の希望者5世帯18人は同日、村福祉施設「やすらぎ」に避難した。保健婦が詰め、自炊して暮らす。

【写真】飯坂温泉の旅館に避難する飯舘村民=13日午後3時ごろ

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放射能災害の日々の中で結婚記念日
2011/04/15 05:10 【共同通信】

原発20キロが分ける風景 がれき放置、戻る住民 

がれきの撤去が進む福島県南相馬市は、東京電力福島第1原発の北10~40キロにほぼ収まる。東日本大震災直後のまま放置された南側と、放射線量が低めで、住民が戻り始めた北側。支援物資を届けに避難先の横浜市から戻った住民と訪ねると、原発から20キロの避難指示区域の境界線で、風景は二分されていた。
14日午前。福島市から車で約1時間半の南相馬市に入ると、ハンドルを握る工務店経営玉川光昭さん(37)は「だいぶきれいになった」と喜んだ。海岸近くはがれきが残るが、市街地の道は掃除され、桜が満開だ。

 約7万人の人口は一時、1万人まで減ったが、最近は約3万5千人に。20~30キロの屋内退避区域の原町区では商店も一部で営業を始め、多くの車が行き交う。

 玉川さんは、原発から約15キロの小高区の自宅から日用品を取り出そうと、20キロ地点で警官の検問を受け境界線を越えた。待っていると、2時間半後に戻り「原町と全然違う」と一言。

 道路脇で車がひっくり返り、傾いた電柱や家。駅前も泥で埋まり、ライトアップで観光客が集まった蔵屋敷も無残に崩れていたという。「目にした人間は1人だけ」だった。この間で玉川さんの線量計の数値は2マイクロシーベルトから14マイクロシーベルトにはね上がっていた。「淡い期待を抱いていたけど、だめだわ」

 福島市に帰る車中。福島の子どもが「放射線がうつる」と避難先でいじめられたというニュースが流れた。「南相馬の子が差別されるのは絶対に許せない」。4人の子を持つ玉川さんの声色が変わった。

 笑顔が戻ったのは左手の指輪を見せた時。内側にある「2001・4・14」の刻印を記者に見せた。この日、家具が倒れてぐちゃぐちゃの室内で見つけた。

 「きょうは10回目の結婚記念日。これだけは見つけたかった。何もプレゼントしてやれねえけど」。ママさんサークルで子育て支援に取り組んできた妻洋子さんに、日付が変わる前に見せられるよう避難先へ急いだ。

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ヴィエトナム 心象風景   しばし、つかのまの平安を
進行アイコンをクリックして49枚の画像を見てください。
Romance vietnamienne 1

この美しいアルバムは船橋庵主から送ってもらいました。
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人類みんな被曝者じゃけん

本文はこちら
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医者が病気になったとき 

自分が病気になったとき、患者に勧める療法とは別の選択をする
医師が多いことが判明


ある病気に対し「つらい副作用とひきかえに命が助かる確率が高い」治療法と、「副作用が少ないものの死亡リスクが高い」療法という2つの選択肢がある場合、患者にアドバイスを求められた際には前者を勧め、自分が同じ病気になった場合には後者を選ぶ医師が多いということが、アメリカでプライマリーケア医師(かかりつけ医・一般開業医)約1000名を対象に行われた調査により明らかになっています。

詳細は以下から。

Doctors May Choose Different Treatment For Themselves

デューク大学の行動科学者で医師のPeter Ubel教授とミシガン大学の行動経済学者Brian J. Zikmund-Fisher教授らは、アメリカのプライマリーケア医師940名を対象とした調査で、「治療法を決めかねている患者にアドバイスをする場合」と「自分が病気となったと仮定して治療法を選ぶ場合」で医師たちの選択にどのような差があるかを調査しました。論文はArchives of Internal Medicine誌に掲載されています。

調査では「大腸癌シナリオ」と「鳥インフルエンザシナリオ」という、ともに「副作用が大きいが死亡リスクが低い処置」と「副作用が少ないが死亡リスクが高い処置」の二者択一のオプションが用意された2つのシナリオを設定し、調査対象者の医師をランダムに「患者にアドバイスを求められた場合」と「自分がその病気となった場合」という仮定に振り分け、どちらの療法を選ぶかという質問をしました。

その結果、「大腸癌シナリオ」について回答した242名の医師のうち、「自分が大腸癌となった場合」と仮定して質問された医師では37.8%が死亡リスクが高い療法を選んだのに対し、「患者にアドバイスを求められた際に勧める療法」を質問された場合には死亡リスクが高い療法を選ぶ医師は24.5%だったそうです。「鳥インフルエンザシナリオ」について回答した698名の医師では、死亡リスクの高い療法を選択する割合は、自分が治療を受ける場合には69.8%だったのに対し、患者にアドバイスする際には48.5%だったとのことで、両方のシナリオで患者に対しアドバイスする場合と自分が罹患した場合に選ぶ治療法に有意な差が確認されています。

Ubel教授らが過去に行った調査では、患者の立場からは、麻痺(まひ)となることや人工肛門を使うことになったとしても、「死ぬよりはよい」と考える人々が多いことが明らかになっています。この観点からは、「副作用があっても命が助かる確率が高い療法」が「正しい選択」ということになり、患者にアドバイスを求められた際に客観的に判断すれば死亡リスクが低い療法を勧める医師が多いというのは、多くの患者の価値観や希望にかなったことです。

しかし、自分の身に置き換えて考えてしまうと、日々医療現場で患者にとっての副作用のつらさを目の当たりにしていたり、延命治療にかかわる金銭的な事情を知り尽くしていたり、職業的葛藤を抱えていたりする医師たちは、バイアスがかかった判断をしてしまう可能性があるようです。

実際にその医師本人が病気となり自分が受ける処置を選ぶ際には、本人の価値観や意志を尊重するなら、「副作用が少ないが死亡リスクが高い」選択をすることを周囲が否定することはできないかもしれません。しかし、重篤な疾患が発見されかかりつけの医師から専門医に紹介された患者が、セカンドオピニオンとしてかかりつけ医にアドバイスを求めるといった場合には、「どちらの療法を選ぶべきでしょうか?」「あなただったらどういった治療を受けますか?」といった質問の仕方によってそのアドバイスの内容が左右されたり、その医師本人が致命的な疾病を抱えているといった状況の場合にも、自分の身に置き換えて考えてしまうことによりアドバイスの内容が左右されてしまうといったことも考えられ、結果的には患者の価値観にそぐわない選択を勧めてしまうことにつながるかもしれません。

患者にアドバイスを求められた医師たちの心理をより深く解明することは、困難な決断を迫られた人々が時と場合に応じて専門家に的確なアドバイスを受け、後悔しない賢明な意志決定を行うことにつながるのではないかとUbel教授らは考えているそうです。

2011年04月14日 GIGAZINE掲載
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地下水 放射性物質濃度高まる
4月15日 4時2分 NHKニュース

東京電力福島第一原子力発電所で、「サブドレンピット」と呼ばれる施設に集められた地下水の放射性物質の濃度が、この1週間で最大で38倍にまで高まったことが分かり、東京電力は調査の回数を増やして監視を強めることにしています。 福島第一原発では、放射性物質に汚染された水がタービン建屋の地下や「トレンチ」と呼ばれるトンネルなどで見つかり、復旧作業の大きな妨げとなっています。東京電力が13日に行った調査によりますと、いずれも1週間前の調査との比較で、1号機のサブドレンピットでは、▽放射性のヨウ素131が、およそ6倍の1cc当たり400ベクレル、▽セシウム134が、およそ38倍の1cc当たり53ベクレルとなりました。また、2号機のサブドレンピットでも、▽ヨウ素131が、およそ17倍の1cc当たり610ベクレル、▽セシウム134が、およそ8倍の1cc当たり7.9ベクレルとなりました。1号機と2号機のサブドレンピットはパイプでつながっているということで、東京電力は、2号機の高濃度の汚染水が地下に漏れ出ている可能性も考えられるとしています。こうした結果を受けて、経済産業省の原子力安全・保安院は東京電力に監視の強化を指示し、東京電力は、今月16日以降、週に3回のペースで調査を行って、監視を強めることにしています。

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2011年04月14日(木)
4月12日に掲載された被災地状況
ウオール・ストリート・ジャーナル日本版こちらから引用。
画像はクリックで拡大。



7枚の画像は「続きを読む」で・・
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「気仙沼仮設診療所体験記」から引用。
2011年4月13日発行 JMM [Japan Mail Media] No.631 Extra-Edition3

3月24日(木)の昼の上司との会話。

 私「先生、僕も気仙沼行きたいんですけど。」
上司「ああ、行ってきなよ。1000年に一度なんだから。こっちは任せて。」

 いつも粋な返答をしてくれるナイス上司のおかげで、私は同僚清水と同日23時40分にバスに乗りこむことができた。東京駅発、仙台行きの夜行バスだ。

 都立墨東病院はDMATへスタッフを送り込んでいるが、なぜかシニアレジデントはDMATに参加できない。他の都立病院のシニアレジデントはDMATとして現地に行っているのにもかかわらず。

 血の気の多い(?)墨東レジデントはこの未曾有の事態に参加できないことにやきもきしている。「東北では今や絶対的な人手不足なはずなのに、なんで私たちは現地に行けないのだ」と。

 同僚の清水もなんとかして現地で役に立つことができないか模索していた。そこで元墨東病院の看護師が気仙沼で医療チームを立ち上げていることを聞きつけたのだ。
彼はその医療チームに参加する計画を立て、人づてに連絡先を聞いてその看護師さんに連絡をとった。私もその計画に乗っかることにした。

 医療チームを立ち上げたのは、気仙沼出身の菅原千賀子さん。地元を救いたい一心から、独自の医療チームを作ってしまった。すごい行動力だ。医師と看護師から構成される4~6人の小さなチーム。菅原さんは現地で指揮をとり、そこに2~3人の医師と看護師が数日ごとに入れ替わるというシステムだ。私たちは3月25日に現地入りして、26日から28日まで診療業務に携わった。

 私たちは気仙沼市役所の避難所に併設された仮設診療所で診療を行った。避難所には100人程度の被災者がいて、高齢者が多い。

 私は外来診療、清水は避難所の回診を担当した。外来に来る患者さんは風邪か、高血圧などの慢性疾患をかかえる方ばかりで、感冒薬か常用薬の継続処方が多かった。
避難所でインフルエンザ感染が広がることを恐れ、発熱患者は特に注意深く診療した。インフルエンザ感染と診断した場合には、感染者だけでなく濃厚接触者にも抗インフルエンザ薬を処方した。外来では1日30人程度の診察をしたが、重症患者はおらず、意外にも(よくよく考えれば当たり前だが)外傷患者は一人のみだった。被災から2週間も経過すると外傷患者は少なくなっていたようだ。

 私たちは市役所の職員(60人程度)の健康診断も行った。職員は膨大な業務に追われて疲弊しきっていたのだが、みんな我慢強く黙っている。こちらから話しかけないと何を抱えているのか全く分からず、健診をやって初めて発熱者と抑うつ状態の職員を発見した。

また、市役所職員は避難所への供給物資を分配するのだが、避難所で何が不足し、何が充足しているのかを把握するなど、とても無理だ。そんな余裕はない。被災者の食事を優先させるため、いつも自分たちはカップ麺(カップ麺やごはんは余っている)ばかり食べていた。彼ら自身も被災者であり、彼らの健康状態が気仙沼の復興を左右してしまうにもかかわらずだ。

 私と清水は被災した方々と一緒に避難所生活をした。ボランティアが最低限守るべきこととして「現地の食糧に手をつけてはいけない。安全な寝場所は避難者のものだ」というフレーズを聞いたことがあったから、私たちは寝袋と食糧を持ち込んだ。自分のためにカロリーメイトと水、タンパク不足の被災者のために高蛋白質の食糧を大量に買いこんで行った。

 しかし、「現地の食糧には手をつけない」という私たちの信念は初日の夜から崩された。私たちが避難所に着くやいなや、おばちゃんたちが食事を用意し、挨拶をかわしている数分間で私たちの食卓が用意されてしまった。私が「僕らは食べに来たんじゃありません。十分食べ物は持ってきました」と主張するも虚しく、避難所のおじちゃん、おばちゃん達の前では全く無力だった。

 さらに食事をしている間に暖かい寝床が用意されていた。癒しに来たつもりが、いきなりこちらが癒されてしまった。私たちの部屋では私と清水が最年少であり、気づくとおばちゃんたちのアイドルになっていた。

 「こんなに太ったまま痩せないの。私たちこれでも避難民。はっはっは」とゲラゲラ笑うおばちゃん。おばちゃん達は明るい。たくましい。しかし、私たちを気遣い、明るく振舞っている彼女たちの家は流され、親族は行方不明で、仕事で使う船も流されている。今後、仮設住宅に移り住めたとして、漁業という中心的な産業がまるごと破壊された状態でどうやって生計をたてていったらよいのだろう。誰が助けてくれるのか。

 実は、彼女たちは毎晩睡眠薬を使用しており、夜はあまり眠れていないようだ。ある早朝に震度5弱の余震が来ると、私と清水は布団の中でのんきにごろごろしていたのだが、避難所の人々は速く揺れを察知して、驚くほど速く逃げるために身構えた。
未来は不安だらけで現状はこんなだ。安心なんてないし熟睡もありえない。
 
 仮設診療所で診療中。患者さんが持参した薬の薬効を私が分からずに診療がもたついたことがあった。私が、「すみません。時間がかかってしまって。」と謝ると、「いえいえ、とんでもありません。東京から来てくれたんですよね。ほんと、、、ほんとうに助かります。ありがとうございます。ありがとうございます。」と声を震わせて俯いてしまった。

 東京のERで昼間から夜通し働いても、こんなに感謝されることはめったにない。東北では人手が足りていないのだ。東北に派遣されたスタッフから「人手は十分にいた」と聞くことがあるけど、それは嘘。人員配置を間違えているだけだ。限界を超えて自己犠牲を払っている人、辛くても口に出せない人が少なくとも気仙沼にはいた。

 私たちは被災から15日が経過した時点で現地入りしたのだが、すでに被災直後とは必要とされる物資が変化していた。「カップ麺や白米は余っているが、蛋白質が足りていない」、「医薬品は充足している」、「重症患者の搬送は終了した」、「避難所の栄養状況が悪く、慢性疾患が悪くなってきている」、「精神科の医師の診察が必要となってきている」などである。被災地の状況は常に変化しているのに、今日と明日では必要なものが異なるのに、その全体像を把握できている人は誰もいなかった。
私たちが会った市役所の職員は疲弊していた。そもそも情報の収集と整理に必要な人手が足りていないのだ。復興までの何年間もこのような人手不足が続くかと思うと気が遠くなる。

 復興には何年もかかり、支援も長期にわたって必要となる。医者でも医者じゃなくても、体が動けば役に立てる。友人たちも個人的に支援機関にオファーして、現地に行っている。適切な機関を通じて行けばいいのだ。不安と無力感に消耗しているくらいなら、思い切って行ってしまえばいい。人手は足りてないのだから。

 宮坂 政紀:都立墨東病院 救急シニアレジデント
 

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原発の緊急時計画区域 京都府、20キロ圏に拡大
【 2011年04月13日 23時25分 】京都新聞

稼働中の原発からの距離 福島第1原発の事故を受けて京都府の地域防災計画見直しに向けた専門家会議(議長・林春男京都大教授)は13日、原発事故の波及を想定した緊急時計画区域(EPZ)の範囲を現在の原発から半径10キロから暫定的に20キロ以内まで広げるべきとの意見をまとめた。府は国の指針改定を待たずに専門家会議の意見に沿って見直す方針。自治体独自で拡大を決めるのは異例という。

 現行の10キロでは高浜原発(福井県高浜町)に近い舞鶴、綾部両市の一部が入り、域内には推計で1万2千人が生活する。20キロに拡大すると、高浜原発では両市に加え宮津、南丹両市と京丹波町も範囲に含まれ、域内の推計府人口は9万人と大幅に増加。さらに舞鶴、綾部、南丹3市の推計4千人が、新たに大飯原発(同県おおい町)のEPZ内に入る。

 また、舞鶴市は市役所と市街地の多くが範囲に入り、市の防災計画の抜本的な見直しが必要になる。

 EPZは原子力災害時に住民の屋内退避や避難対策など必要な措置を取るエリア。国の指針は8~10キロとしている。防災や原子力の専門家9人でつくる府の専門家会議は、今回の事故で国が20キロ圏内に避難指示を出したことから「10キロで駄目なのは明らかだ」と指摘し、拡大の必要性で一致。まず20キロで実効性のある計画を作成し対策強化を求めた。

 府は27日の次回会議で20キロに拡大する見直し案を提示し、5月に開く府防災会議で正式に拡大を決定する見通し。
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今朝の岩手日報web版一面
・新日鉄釜石が生産再開 「鉄の街」復興へ大きな一歩 04/14 08:24

・水沢開催を当面見送り 岩手競馬、存続の危機 04/14 08:24

・13日の県内、強風で鉄道に乱れ 奥州などで最大観測 04/14 08:24

・盛岡などで震度3 午前4時57分ごろ 04/14 07:47

・救おう被災聴覚障害者 県ろうあ協会などが支援団体 04/13 18:34

・ロックの縁、支援も熱く 気仙地域にバンド仲間続々 04/13 18:34

・被災地から盛岡へバスツアー 横浜FCの支援試合 04/13 16:05

・「机浜番屋群」跡形なく 田野畑、観光シンボル失う 04/13 16:05

・車から電源、停電乗り切る 釜石の重症心身障害者 04/13 16:05

・避難所出ても生活費不安 雇用促進住宅や仮設入居者 04/13 14:44

岩手日報サイト
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4月11日 京大 小出助教インタビュー
名前のない新聞から引用。
5月号のために京大原子炉実験所に伺い、小出裕章さんにインタビューしてきました。1時間ほどの間に何度も何度も取材申し込みの電話が入るほどの忙しさの中­、インタビューにも電話の応対にも丁寧に誠実に応えられていました。新聞が出るのは5月初旬の予定ですが、緊急事態なのでyoutubeで公開します。電話応対など無駄な­部分はカット編集してあります。http://amanakuni.net/
小出先生が原子力に反対する理由、原子炉実験所での研究のことなど、福島第一原発の事故以外のこともかなり聞き出されていて、出色のインタビューです。小出助教に関わる情報ブログはこちら
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今日読んだネット記事
〇「福島には原発が必要だった」  こちら

〇「被災していない人にも【共感疲労】という苦しみがある 」 こちら

〇「ヒロシマ、ナガサキ、チェルノブイリから学ばない原子力政策 ―子どもたちに対する、的確な放射能被ばく対応を望む― 」 こちら

〇「原子力安全委員会の存在意義はどこに? ―御用学者は必要ない― 」 こちら

〇「投票する側」ではなく「投票される側」の問題 こちら

〇「原発やめろデモ大成功!!!史上空前の15000人が高円寺に!!」 こちら
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11時間労働だと8時間労働と比べ心疾患のリスクが1.7倍に
☆全国の銀行員をはじめとするこの国の勤め人さんたち。こんな記事がありました。だからどうしたってか?確かに誰も好きでやっている訳やない。

 働いてもシアワセになれない仕組みは、しかし人頼みではだ~れも直してくれんのも事実です。

⇒毎日残業だったり家に仕事を持ち帰るなどして11時間働いているという人は、その分やりがいのある面白い仕事を任せてもらっていたり、毎日定時に帰る8時間労働の同僚と比べ収入が多いということもあるかもしれませんが、11時間労働の日々が続くと、そういったメリットとひきかえに健康を犠牲にし寿命を縮めている可能性もあるようです。

イギリスで行われた調査により、11時間労働の人々は8時間労働の人々と比べ心疾患のリスクが67%高くなることが明らかになっています。

アナルズ・オブ・インターナル・メディシン誌に掲載された論文で、医師が心疾患の危険因子を分析する際には、患者の体重や血圧、糖尿病であるかや喫煙習慣などにくわえ、労働時間も考慮すべきだと研究者たちは示唆しています。

ユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドンのMika Kivimaki教授らは、1985年以来イギリスの公務員1万人以上のデータを収集し、そのうち調査開始時点で狭心症などの心臓病の症状がなく、過去に心臓病と診断された病歴もなく、かつフルタイムで働いていた7095人(男性4986人・女性2109人、年齢39歳~62歳)について追跡調査(調査期間の中央値12.3年)を行い、コレステロール値や血圧、年齢、喫煙習慣・糖尿病であるかなどの心臓病の危険因子の調査とともに、平日の1日の平均労働時間(家へ持ち帰った仕事を含む)などの生活スケジュールを報告してもらいました。

心臓発作を経験した人数・回数やさまざまな心臓血管系疾患を患うようになった人数などのデータは、追跡期間中5年に1度の健康診断と保険記録や病院の記録により収集され、分析されましたが、その結果、コレステロールや血圧、年齢などの因子にくわえ週の平均労働時間もリスクファクターとして考慮することで、心疾患リスクをより正確に(予測的中率が5%上昇)分析することができると判明しました。

現在多くの医師により、心疾患の病歴がない人が今後10年以内に冠動脈性心疾患を発症する予測値を算出する「フラミンガムリスクスコア」が広く使われていますが、この「フラミンガムリスクスコア」算出に用いられるリスクファクターには労働環境によるストレスなどといった心理学的な要素が含まれていません。今回の調査結果では1日の平均労働時間が11時間の人々は、8時間労働の人々と比べ心疾患リスクが67%高かったとのことで、この結果を受けて、問診の際の質問項目に「労働時間」を加え、年齢やコレステロール値、血圧といった生理学的なデータとともに、週の労働時間も心疾患のリスクファクターとして分析することで、高リスクの人々をより正確に特定することができ、効率的な予防医療につながるのではないかと期待されています。

2011年04月12日 23時00分08秒 GIGAZINE掲載。
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2011年04月13日(水)
福島県双葉町から埼玉県加須市へ  放射能難民
放射能 振り回され続け 帰郷の道 遠のく2011年4月13日 東京新聞朝刊

「自宅に戻れないかもしれない」と話す遠藤和子さん=12日午後、埼玉県加須市の旧騎西高校で


 福島第一原発の水素爆発から一カ月たった十二日。埼玉県加須(かぞ)市の旧騎西(きさい)高校に集団避難する福島県双葉町民に「レベル7」の衝撃が伝わった。二十五年前のチェルノブイリ原発事故と並ぶ最悪の評価。水素爆発以来、放射能に振り回されてきた避難者の遠藤和子さん(41)は、帰郷の道が絶たれる不安に駆られた。 (増田紗苗)

 「自宅に戻る希望は、ほとんどなくなってしまった」

 「深刻な事故」との位置付けに遠藤さんは打ちのめされた。新興住宅街にある自宅は原発の三キロ先。「世界最悪の事故になるかもしれない」。水素爆発が起きた時の予感が、当たってしまった。
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日本が受ける原発風評被害をどう食い止めるか
全文をこちらから引用。

日本を襲う「原発風評被害」を食い止めよ!

「日本ブランド再生計画」はこれだ

福島第1原発事故に伴う風評被害は日本全体をも巻き込もうとしている。なぜ風評被害は広がっているのか、どうしたらそれを食い止めることができるのか。「社長!事件です」の筆者でリスク管理が専門の白井邦芳ACEコンサルティング エグゼクティブ・アドバイザーが、風評被害の抑止戦略を緊急提言する。

今も四重苦で苦しむ被災地
そして今や「原発風評」は日本の課題に!

 突然、東北地方を襲った「東北地方太平洋沖地震」は、その後の津波、原発事故に続き、風評で被災地を悩ませている。この風評は「原発風評」と呼ばれているものである。原発方面で生産された農産物、品物は一切購入しないという動きや、鮮魚の輸出中止、工業製品ですら放射線測定の結果が求められる状況となっている。

 さらに、原発からはるか離れた場所においても、関連するイベントが次々に中止となり露店も閉鎖、花見の名所や観光地にも来る客は少ない。物流業界では、「放射能漏れ」の風評で運転者が安定的に確保できず、物流が断絶するという事態も出現した。

「放射能漏れ」の風評は、遠い海外の取引先にも及び、関西で生産した農産物や震災前に加工された製品に対しても、取引の停止やキャンセルが相次ぐ。日本に対する観光ブームや日本食ブームは完全に落ち込み、原発の問題は単に近隣住民だけの問題ではなく、日本全体の問題となりつつある。

「風評」は不安・不審・恐怖・惑いの
状況下で流布しやすい

 緊急事態が長期化すればするほど、一般メディアはもちろん、2ちゃんねる、ツイッター、ブログなどの進化系ITメディアで、書き込みやつぶやきが連鎖し、「風評」と「事実」が混同されやすくなる。「風評」が「事実」とまことしやかに記載された場合に、そのまま公然の事実として取り扱われてしまう事態に陥ることもある。
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4月10日の高円寺反原発デモ new version
110410高円寺デモ from iwakamiyasumi on Vimeo東京スポーツ(東スポ)の高円寺のデモの記事。大手メディアは報道しなかったらしい。警視庁公安部の記者クラブの顔がどっちを向いているかははっきりしている。デモが増えてある数を越えるまで大手新聞・テレビのデスクはこれからもデモが生じていることは記事やニュース番組に取り上げないだろう。
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福島民友新聞web版今朝の一面

● 福島民友トップニュース
いわきで震度6弱 浅川、古殿では震度5強(04/12 14:55)

 □ 福島民友ニュース

●福島第1原発事故は最悪の「レベル7」(04/12 10:20)

●やまぬ余震、続く悪夢 いわきでは大規模停電(04/12 09:50)

●知事「早く対応基準を」 現地対策本部に強く抗議(04/12
09:50)

●宿泊施設、風評打破へ 「安心して来てほしい」(04/12 09:50)

●事故収束見通し示せず 東電社長が福島で会見(04/12 09:50)

●知事「東電、国に裏切られた」 言葉詰まらせる(04/12 09:15)

●「なぜこの時期に」 計画的避難区域設定に戸惑い(04/12 09:15)

●交通網が一時ストップ 続く余震、帰宅者に疲れ(04/12 08:55)

●震度5弱~5強「今後も注意」 気象台が呼び掛け(04/12 08:55)

●本県、茨城で震度6弱 いわきでは家屋倒壊(04/12 08:30)

福島民友新聞サイト
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福島民報web版今朝の一面

 トップニュース 知事 原発の再開は無理 震災1カ月で会見 「裏切られた」

 東日本大震災から一カ月となった11日、佐藤雄平知事は県災害対策本部が設置されている福島市の県自治会館で記者会見した。県内の原子力発電所の今後の稼働については「… 一覧▼  県内ニュース                    
県議選は「原発安全宣言が最低条件」 佐藤議長  (04/12 10:34)

余震、本県の震度6弱  (04/12 10:26)

東電の清水社長が来県し、謝罪   (04/12 10:22)

県プロジェクトチームが発足 復興ビジョンづくり  (04/12 10:20)
県産トマト 契約再開は来年か  (04/12 10:15)

「避難区域」に悔しさ、怒り  (04/12 09:54)

県警、10キロ圏も捜索 近く被害確認部隊を投入   (04/12 09:45)

福島民報サイト
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沖縄・普天間基地全面返還日米合意から15年
琉球新報社説から引用

普天間合意15年 県内移設の呪縛と決別を
2011年4月12日

 1996年4月12日、当時の橋本龍太郎首相とモンデール駐日米大使が、県内移設の条件が付いた米軍普天間飛行場の全面返還を電撃的に発表してから15年がたった。

 翌13日付本紙の社会面見開きの紙面は、地元の桃原正賢宜野湾市長が「沖縄の夜明けが来た」と率直な表現で喜ぶ姿を報じた。
 一方で、ヘリ部隊の移設先に浮上していた嘉手納基地の周辺自治体と住民の強い反発を「爆音、危険たらい回し」との大見出しで伝えた。

 桃原氏の歓迎ぶりがかすむ紙面に対し、読者から「返還させたくないのか」と批判もいただいた。
 その後の普天間問題の歩みを振り返ると、あの日の紙面は、県内移設の険しさを端的に見通していたのかもしれない。

 日米両政府は、15年間、県内移設の呪縛にとらわれてきた。
 「世界一危険」とも称される市街地の航空基地を、できるだけ早く撤去する原点が置き去りにされ、移設先探しが優先されてきた。
 今も普天間飛行場は宜野湾市のど真ん中にあり、返還の道筋は見えない。この無為な日々は、失われた15年と表現してもいいだろう。

 しかし、着実に太く育まれてきたものがある。これ以上、危険な基地を沖縄に押し付けることを拒む民意である。節目の県民世論調査は総じて7割以上が県内移設に反対し、高止まりしている。
 普天間問題の底流には、既得権益化した米軍の基地自由使用の維持に腐心する日米政府と、人権や環境保全の観点から押し付けに抗(あらが)う沖縄社会との対立構図がある。

 「最低でも県外」を掲げて登場した民主党政権への交代後、「県内移設反対」の民意は後戻りしようのないうねりに高まっている。
 民主党政権はあっけなく県内移設に回帰したが、県内容認派だった仲井真弘多知事は「県外移設、日米合意見直し」に舵(かじ)を切り、再選を経て主張を鮮明にしている。

 経済振興策をてこに新基地を受け入れさせる手法も行き詰まり、県民は最善の道として「県外・国外移設」「撤去」を臆せず主張するようになった。
 党派を超え、「県内移設」を拒む沖縄社会に、辺野古移設の日米合意を容認する余地はない。

 失われた15年の核心は対米追従と沖縄の民意を黙殺する「構造的差別」にある。日米政府は15年を省みて県内移設を断念し、民意を反映した解決策を模索すべきだ。

琉球新報サイト

ラムズフェルド氏、普天間返還遅れ「日本の問題」
2011年4月12日 09時40分 沖縄タイムス

 【平安名純代・米国駐在契約記者】2006年に日米合意した米軍再編協議で、米軍普天間飛行場の移設問題を主導したドナルド・ラムズフェルド前米国防長官が11日までに、米ワシントン市内で沖縄タイムスとの単独会見に応じ、当時の合意内容について、沖縄の負担軽減策は日本政府の当初提案を米側が広げる形で最終合意に至ったことを明らかにした。

日米両政府が普天間飛行場の全面返還に基本合意してから12日で15年。現在も返還が進んでいないことについて同氏は、「沖縄県と日本政府の間の問題」と指摘。また、沖縄県が望む県外移設については「日本が決めること」との認識を示した。米国防長官経験者が日本の地方紙の単独会見に応じるのは極めて異例。

 当時、歓迎されない地に米軍は配置しないとの考えに基づき米軍再編を手掛けていたラムズフェルド氏は、普天間返還交渉について「沖縄に関するさまざまな懸案事項を優先順位に基づいて検討し、普天間と南部地区施設の最大限の返還、在沖米海兵隊の削減で合意に至った」と説明。日本側が要求した以上の内容を米側が提示したため、同氏は、「沖縄側の要求をみたす合意内容になったと解釈していた」と語った。

 一方で、米軍再編に伴う協議の中で、在任時に普天間飛行場の国外移転や本土移転の検討をしたかという質問に対しては、「私は前政権の立場だから踏み込まない」と述べるにとどめ、具体的な言及は避けた。

 06年の日米合意からすでに5年が経過しているにもかかわらず、事態が進展していないことについては「仮に何か問題があるとしても、沖縄県と米国政府の間ではなく、沖縄県と日本政府の間の問題だ」と指摘。

 また、今後の交渉の在り方について「米国政府は日本政府に指示をする立場にない。日本政府の方針は日本政府が決めるべきことだ」と話し、沖縄の声をどう代弁すべきかについては、「日本自身が決めること」との見解を改めて強調した。

沖縄タイムス・サイト

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